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【Sik-K】ラッパーから“アーティスト”へと進化したSik-K【FIRE Prod. GroovyRoom】

当記事で初めてSik-Kという名前を知った方。あるいは「名前は聞いた事あったけどMV観たのは初めて」という方。最初に言っておきます。Sik-Kは、そういう名前のバンドではございません!もう一度言います。

バンドではございません!

Sik-Kは、ラッパーです!

「えーっ!?またまたー」と思った方。わかります、その気持ち。それに彼を知っている者からしても、この楽曲はかなりの驚きがありました。これはラッパーがやったただのバンドサウンドではありません。

曲の考察へといく前に、まずは“ラッパー・Sik-K”のプロフィールを簡単に紹介させて頂きます。

Sik-K(식케이/シックケイ、シッケイ)

本名 クォン・ミンシク(권민식)
生年月日 1994年2月26日
身長 177cm
レーベル H1GHR MUSIC RECORDS
クルー YELOWS MOB、OTC
チーム Givenchy Boyz

彼は2013年に1人で制作したミックステープでプロの道を歩み始めます。2015年にはSHOW ME THE MONEY4に出場し、2017年に設立されたH1GHR MUSIC RECORDS最初のアーティストでもあります。後にレーベルメイトとなるHAON君とは、2018年・高等ラッパー2の決勝ステージで、共演しています。同じくレーベルメイトのプロデューサーチームであるGroovyRoomとはSik-Kが立ち上げた「YELOWS MOB」というヒップホップクルーのクルーメイトでもあります。

彼の特徴としてラップ・ボーカルの両方が可能なアーティストで、オートチューンを多様している事も挙げられます。以前はオートチューンを使用しないライブでのパフォーマンスにおいて、そのスキルを疑問視する声もありましたが、近年はそういった声はほとんど上がらなくなり、音源・ライブ共に質の高いレベルを維持しているアーティストの1人であります。

私は彼のスキルが向上した要因の一つとして、様々なアーティストとの共演があったからなのではないかと思っています。というのも、とにかくその数がエグい!ザッと数えてみただけでも、なんと50以上!!単純計算で、キャリアが2013年から5年なので、1年に10回。ほとんど毎月どこかしらのアーティストとやっている事になります。そりゃ力も付くわな。どんな人たちと共演したのか、いくつか挙げてみましょう。

Jay Park/YACHT

 

チョン・セウン(JEONG SEWOON)/JUST U

 

Whee In(from MAMAMOO)/EASY

 

SOYOU/All Night(까만밤)

50以上のアーティストとの共演は、彼のアーティストとしての人気の証明でもあり、ヒップホップアーティストに留まらない彼の懐の広さでもあります。

さて、今回の「FIRE Prod. GroovyRoom」です。
私は初めてこのMVを目にした時、結構な衝撃を受けました。というのも、現在韓国ではヒップホップ全盛期。日本ではまだまだKポアイドルがどメジャーですが、本国での人気はまさしくアイドルと二分していると言っても大袈裟ではないはずです。その反面、バンドという存在は日本と違い、アイドル、ヒップホップと比べてしまうとマイナーに位置します。

そんな中、彼が選んだこのスタイル。目を見張ったのは、これがただバンドを従えた楽曲ではなく、“ニューメタル”だという事です。“ミクスチャー”と言えばわかる人もいるでしょう。そのニューメタルで、ラッパー・Sik-Kはまるで長いことバンドのボーカルだったようなはまり具合を魅せます。
現在の韓国ヒップホップシーン、特にトラップを中心とした多様なスタイルがある中で、唯一手付かずだったメタル+ラップ=ニューメタルを選んだSik-K。それ自体はスタイルとして真新しいものではないものの、彼は流行真っ只中のシーンの中心にいて、そこでバリバリやっている人間です。その彼が今これをやったという事は、非常に画期的であり意義のあるもののように思えます。
特筆すべきは、ラッパーが試しにニューメタルに手を出してみたというような軽はずみなものではなく、一切の違和感なく、非常にエモーショナルで大衆性をも伴ったクオリティに仕上がっているという事です。それは数多くのコラボレーションをこなしてきた彼だからこそ出来た事ではないでしょうか。もしかしたら、今後のヒップホップシーンに新たな一面を作り出していく1曲なんじゃないかとさえ思えます。

彼は「20歳の頃は自分のことをラッパーだと思っていた。けれども今はもっと色々なことができる人になりたい」と言っていました。冒頭で「ラッパー・Sik-K」と紹介しましたが、この曲以降、もうその呼び名はふさわしくないかもしれません。

彼の目指す“アーティスト”としての新たな姿。それがこの曲にはあるように思います。

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