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【AMBER】偏見としがらみに立ち向かうジャンヌ・ダルク【White Noise】

長い間、私は他人の偏見によって、自分の体を恥ずかしく思っていた。だんだんと私は私の体を恥じるようになった。人々は私が女だという理由だけで、か弱くいて欲しいと望んだ。そのことで自分の野心と目標を諦めてきたが、私はもうそんな人間になるのをやめようと思う。いつも熱心に取り組んで、より強くなって、このような自分自身を愛することを学ぶつもりだ。完璧でなかったとしても

_ 2018.7.16 Amber Instagram

f(X)AMBER(エンバ/엠버)が、突如としてデジタルシングル「WHITE NOISE + LOST AT SEA」を公開しました。ボーイッシュな見た目のAMBERはこれまでにも長い間“女性らしさ”を強要する世間の目と対立してきました。大切なのは彼女自身が女性らしい身なりをするのが“嫌”だということです。台湾系アメリカ人で英語、中国語も堪能な彼女はアジア各地や英語圏の人々とのコミュニケーションもたやすく、世界中にファンを持っていますが、その分奇異や批判の意見も肌感覚として受けてきたと思います。彼女の母国であるアメリカが自由の国とされる一方、差別というしがらみからいつまでたっても抜け出せないよう、世界には、未だ様々な差別が残っています。AMBERが晒されている“女性らしさ”という偏見は、常識や当たり前という枠組みに乗せられて語られる分、悪意のない暴力に近く、それは“見えない差別”と言えるかもしれません。

一方でSMエンターテイメントの所属の4人組(VICTORIA、LUNA、AMBER、KRYSTAL)であるf(X)は2015年10月26日の『4 Walls』以降カムバックしておらず、グループとしての活動も2016年の11月に行われた日本ツアーが最後となっており、ファンからは長い間活動を待ち望まれている状態が現在も続いていますが、SMエンターテイメントの事業計画書にはf(X)の名がなく、世間からは事実上解散しているグループとして扱われている面もあります。


2017年の1月にはメンバーのクリスタルにソロ活動の噂が出ましたが、実現には至りませんでした。

私は物事を解決しようとすべてを捧げました。 クリエイティブであろうとビジネスであろうと、何年も自分ですべてをやってきたので、私は自分自身を浮かせておくことができます。 しかし、結局、私は絶えず無視され、傷つき、活用されています。 私は忍耐強く、私たちのファンも忍耐強いが、私はもう黙っていられない。じっと座って無駄な希望を待ちわびていることに我慢できない。私は精神的にも肉体的にも、とても疲れている、もうやめにしてほしい。

_ 2017.3.14 Amber Instagram

同年3月のホワイトデーAMBERは自身のInstagramに、ファンの代弁者として事務所にカムバックを要求するような一文を掲載します。

「私たちにはあなたのための時間がありません」私は何の仕事もなく、何週間も家にいる日々を過ごした。5年間、曲を書き、アルバムを作り、ビデオを制作、演出、編集した。コンセプトやスタイリングも考え、企画書とマーケティング計画までも作成した。愛するファンのために私が出来ることを努力しようとしたが、5年後の今も同じ答えを貰った。彼らは、私がまだ不十分だという。私はこれ以上何をすればいいのか。

_ 2017.3.24 Amber Instagram

さらに10日後、追記する形で事務所との関係性が悪化しており、そのことがf(X)としての活動の障害になっていることを明かします。

9月5日、メンバーのLUNA、KRYSTALとともにSNSを通じてf(X)のデビュー8周年をファンと祝うためにライブ配信を行いました。


2018年1月6日、「STATION(SMエンターテイメントのデジタル音源配信サイト)」からLUNAとの共作『Lower』を公開します。

4月15日、SoundCloudYouTubeチャンネルを通じてMixTape『Rouge Rouge』を公開しました。

7月10日アメリカに拠点を置くSteel Wool Entertainmentと契約したことを明らかにします。SMエンターテインメントとは公式契約締結となっており、移籍したわけではありません。

そして7月16日、記事冒頭にあるように自分のセクシャリティに対する偏見と闘う声明をインスタグラムにアップします。


そこから約2ヶ月後、f(x)の結成9周年を過ぎた9月21日に「WHITE NOISE + LOST AT SEA」が公開され、歌詞にはこうあります。

もう行って
でも忘れないで
どこに向かわなきゃいけないのか
あなたはきっと自分の居場所が見つかる
でも忘れないで
どこに向かわなきゃいけないのか
大丈夫 帰り道は見失わないわ

言っておくわ
あなたは帰り道を見失ったりしないって

_『White Noise』より抜粋

偏見や、様々なしがらみと戦うために彼女はアメリカという戦場で、一人で戦うことを選択します。それは自己証明のためなのか。ファンのためなのか。それともf(x)というグループのためなのか。いずれにしろ彼女はSMエンターテイメントとの契約は継続しているので、内側から巨大な組織に立ち向かうことになります。グループとしての活動を阻む存在ではありつつも、「STATION」やアメリカでの活動はバックアップしていることからも愛憎入り混じる親子のような関係なのかもしれません。

あなたは自分のホワイトノイズの中で
迷子になったんだよね
心配しないで 走り続けなさい
帰り道を見つけるまで

_『White Noise』より抜粋

ホワイトノイズとは「全ての周波数で同じ強度となるノイズ」であり「騒音を消すために流す音」のことです。AMBERは自身が強く大きくなる事で、取り巻く環境の騒音をかき消そうとしているのかもしれません。フェアな世界が訪れる事を信じて、AMBERは走り続ける道を選んだのです。

10/22追記

『Lost At Sea』のMVも公開されました。ただしこちらはSMエンターテイメントのチャンネルSMTOWNからではなくAMBERの個人チャンネルから配信されています。

 

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