ALL YOU NEED IS KPOP!

【IZ*ONE】やすすの片想い【好きと言わせたい】

1月25日にIZ*ONE(アイズワン/아이즈원)が2月6日に発売される日本デビューマキシ・シングル『好きと言わせたい』のA面「好きと言わせたい (Suki to Iwasetai)」のMVを公開しました(マキシ・シングルとかA面って久々聞いたわ)。韓国の事務所(Off The Record Entertaiment)のクレジットが堂々とサムネに表記されている日本版て珍しい気がします。

デビュー当初はMnetのサバイバル番組「Produce48」の影響もあり、新人賞も総なめにしてるもんだから、IZ*ONEの一人勝ち状態かなと思っていましたが、Cherry BulletやITZYが現れたことでどうやら三つ巴の様相を呈してきた感があります。個人的にはそこにイダレソニョ(LOONA/今月の少女)が加わって四つ巴になってほしいところではありますが。あのTWICEでさえもBLACKPINKやRed Velvet、ヨジャチングなどと切磋琢磨した結果が今の状態なのだから、むしろウェルカムな戦国時代と言えるでしょうか。

IZ*ONEは、同世代のライバル達とは明確に異なる特性というかヴィジョンを持っています。一つは長期間(2年6ヶ月)ではありますが期間限定であると言うこと、そのことで“今見ておかなくてどうするんだ!”と世間にアピールし続けられるという点。もう一つは、48グループの分家とも言える存在なので、あらかじめ韓国と日本を五分の市場と見ていると言うことです。韓国を主な活動の場として、しょっちゅう日本に来ている感じともまた違った印象の活動になると思います。おそらく今後も両国で交互にリリース活動を行うものと思われます。

前述の通り、IZ*ONEは韓国では上々の滑り出しです。日本デビューである『好きと言わせたい』も間違いなく日本のIZ*ONEファン(WIZ*ONE)には受け入れられるでしょう。しかし同じように韓国のファンや日本のKポップファンに受け入れられるのかと言うと一抹の不安があります。それは作詞・作曲があの“やすす”こと秋元康だからです。もちろん彼の存在はヒットの裏付けでもあるんですが、同時に韓国に一定数いるアンチの炎上対象でもあります。それは日本のKポップファンにも同じようなことが言えます。韓国と比べればアンチAKBというスタンスはそう多くないと思いますが、Kポップの曲がAKBっぽくないから好きという人はかなりの数いるような気がします。

仮に日本のWIZ*ONEだけで消費されたとしても、ある程度の成果を残すとは思います。しかし活動のスタンスから考えると、市場が明確に分かれてしまうことは、それぞれの活動の意義の半減を意味します。今後本国でバリバリ活動するであろうライバル達に世界市場という観点から水をあけられることは十分に考えられます。そうなった時にIZ*ONEに今の勢いが保てるのでしょうか。

 

WIZ*ONE盤
(IZ*ONE JAPAN OFFICIAL SHOP限定)

好きと言わせたい
(Suki to Iwasetai)

ウンビ宮脇咲良ヘウォンイェナチェヨンチェウォンミンジュ矢吹奈子本田仁美ユリユジンウォニョン

歌詞はこちら

通常盤 Type-A 通常盤 Type-B

CDはWIZ*ONE盤に加え、Type-A/Bの通常盤がありB面に当たる3曲目がそれぞれ異なっています。WIZ*ONE「ダンスを思い出すまで」、Type-A「ご機嫌サヨナラ」、Type-B「猫になりたい」となっており、通常盤の二つには「好きと言わせたい (Suki to Iwasetai)」と、それぞれのMVが収録されたDVDが付いています。「個別ハイタッチ会」「グループハイタッチ会」「個別サイン会」なども当然あり、AKB商法も全開です。その辺はKポドルも真似しまくってるんで、今更文句を言う気はさらさらありませんが。詳しく知りたい方は特設サイトをご覧ください。

韓国でのデビュー曲「라비앙로즈 (La Vie en Rose)」で、日本人3名(宮脇咲良矢吹奈子本田仁美)は正直、少し浮いていました。ダンス、歌唱力、そしてスタイルまで含めたパフォーマンスということを重視するKポップの見せ方にギリギリ食らいついていたという印象です。それはもちろん彼女達がKポップのように練習生という技術を研鑽する場を経てこなかったことが主な理由です。

しかしながら彼女達にもAKBというプロの場で磨いてきた、独自の魅せる力を持っています。それは“僕たちは青春を闘っているんだ”と言わんばかりの切羽詰まった

表情です。


宮脇咲良


矢吹奈子


本田仁美

これは事務所という狭い世界でしのぎを削り、PV(MV)や音楽番組の出演経験が乏しい韓国勢には決して得られない経験値です。大人数のグループにおいて、1曲の中で一回あるかどうかわからないワンショットに命を掛けてきた3人は、どの角度でどういう表情をすれば一瞬でファンの印象に残るのかということを熟知しています。

私の中では「好きと言わせたい (Suki to Iwasetai)」の評価は、「라비앙로즈 (La Vie en Rose)」のそれとは逆転しています。日本人の3人がリードしていて韓国人の9人を引っ張っている印象です。もちろんそれぞれの母国語なので、そうなるのは当たり前なのですが、ネイティブスピーカーを越えたアイドル性として、そう評価しているつもりです。

「好きと言わせたい (Suki to Iwasetai)」は猛烈に“やすす節”の効いた曲です。曲の長さ、ユニゾンの多さ、ラップがないところ、バックトラックに至るまで“Kポップらしさ”は、微塵も感んじられません。2018年12月に千葉で撮影されたMVは“一方通行”がコンセプトとなっており、48グループや坂道シリーズではおなじみの池田一真が監督を務めており、カット割りも非常に既視感があります。フリルやシースルーをあしらった揃いのドレッシーな衣装もAKB的だと言えます。曲も見せ方も、作り手がこれまでに積み上げてきた“AKBらしさ”が随所に詰め込まれています。

自分の全てをさらけ出し、だからこそ“好きと言わせたい”

自尊心と承認欲求の果てに生まれた、やすすの恋の片道切符は海を越えて届くのか?その答えはもう間も無く出るでしょう。

最新情報をチェックしよう!