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【BTS】バンタンより愛をこめて【Halsey】

4月12日。金曜日。この日をどれだけ多くの人が待ち望んでいたことでしょう。

そうです。BTS IS BACK!!

2018年8月24日にリリースされたリパケ「LOVE YOURSELF 結 ‘Answer’」以来、6th.EP「MAP OF THE SOUL:PERSONA」で約8ヶ月ぶりに彼らが帰ってまいりました。
そのタイトル曲である「작은 것들을 위한 시 (Boy With Luv) feat. Halsey」のMV。

エロいわぁ。だって冒頭のテテからして「何してくれてんだ😍」とARMYが卒倒する姿が眼に浮かぶようですもの。

この「舌ペロ」はいかんですよ。ジミンからテテの繋ぎもエロいわぁ。
ただ、私が「エロい」と表現したのは、決して“卑猥”だと言っているのではありません。これは“セクシー”ということです。そしてちょっと言い方を変えると、とても女性的。
今回のダンスは、これまでバッキバキのカルグンム(칼군무/切れ味抜群のダンス)を見せてきたBTSとは違い、とてもしなやかで優雅。

そしてそれはダンスに限らず、例えばジミンの表情や仕草を見ても同様です。

シュガとJ HOPE大先生のラップも、男性的な力強さではなく、語りかけるような柔らかさがあります。どのメンバーの表情も穏やかでありながら頼もしさをも伴った笑顔で、このMVを観ていると、メンバーの表情同様にこちらも楽しくなると同時にとても優しい心持ちになります。

これはなんぞ?

結論から申しますと、私はこれ、LGBTの方達に向けたものじゃないか、いや、より正確にいうならば、そういった方たちを含めた全ての人に向けたメッセージが込められているんじゃないかと思うのです。
原題である「작은 것들을 위한 시」の意味は「小さなものたちのための詩」。そしてMVで衣装やセットに使われている印象的なカラーはピンク。

LGBTのシンボルとして「レインボーフラッグ」というものがあります。これはLGBTコミュニティの多様性を表したもので、最も広く使われている6色の旗を見た事のある方も多いでしょう。

しかしサンフランシスコのアーティスト、ギルバート・ベイカーがデザインし、1978年に初めて使用されたオリジナルカラーは8色で、それぞれの色には以下の意味が込められています。

ピンク:sexuality (セクシャリティ)
赤:life (生命)
橙:healing (癒し)
黄:sunlight (太陽)
緑:nature (自然)
ターコイズ:magic/art (魔術 / 芸術)
藍:serenity/harmony (平穏 / 調和)
紫:spirit (精神)

6色の方ではピンク色とターコイズが外れていますが、その事に関してオリジナルの製作者であるベイカーは「大量生産して広く普及させるには6色にする必要があった」と語っています。これは生産過程での問題からそうせざるをえなかったようです。
とはいえ、MVにピンク色を象徴的に使ったのは、オリジナルに含まれていた「sexuality(性別)」の持つ意味が現代においてはより注目されていること、そしてそれを中心に据える事でLGBTコミュニティの掲げる多様性への入り口とし、彼らのダンスや表情、振る舞いなどを女性的にする事で、逆説的に性差を超えたところで生まれる「共生」というメッセージへと繋げているのではないかと思います。おそらくテテの髪色はターコイズですし、カラフルな色使いはそれを象徴しているのではないでしょうか。

そしてもう一つ。フィーチャリングしているHalsey(ホールジー)です。

彼女は「The Chainsmokers/Closer」のフィーチャリングで脚光を浴び、ソロシンガーとしてはデビューアルバム「badlands」が全米初登場第2位、2ndアルバム「Hopeless Fountain Kingdom」は全米初登場で1位を獲得。グラミー賞などにもノミネートされる人気シンガーです。
そんな彼女とBTSは2017年5月に開催された「ビルボード・ミュージック・アワード」で出会った事がきっかけで、その後もBTSのソウルコンに足を運ぶなど交流が続いていました。

今回のコラボはそんな交流以外にも、彼女がLGBTQ+(最近は“LGBT”だけでなく「Queer/クィア:セクシュアルマイノリティ全般を表した言葉」あるいは「Questioning/クエスチョニング:自分の性のあり方がわからない、決めていない人」に加えて、LGBTQ以外に分類されるセクシュアルマイノリティを「+/プラス」とした呼称)コミュニティをサポートする支持者である事も無関係ではないはずです。加えて、彼女が2ndアルバムの制作において「自分自身を許すことの教訓になった」と語っていたのもRMの国連スピーチと通じるものがあり、そういった価値観や目指すべき方向性に共通点があった(BTSに関しては例のTシャツの件などがあったにせよ)のだと思います。

「共生」とは「みんなで仲良くしようぜ」という事ではなく、他者を認め尊重する事です。それを導くのは寛容であり、決して憎しみからは辿り着かないものです。この楽曲は視覚的にも聴覚的にも人々の心を前向きにさせる力に満ちているように感じます。ただの大型コラボではなく、しっかりとした意志があっての「작은 것들을 위한 시 (Boy With Luv) feat. Halsey」は、非常に今の彼ららしい楽曲だとも言えるでしょう。

ちなみにこの曲、EPバージョンではHalseyの出番がもう少し多いです。

そしてせっかくなので、タイトル曲以外にも軽く触れておきたいと思います。

カムバに先立って公開された「MAP OF THE SOUL : PERSONA ‘Persona’ Comeback Trailer」はRMのソロ曲で、EPのオープニングを飾るトラックです。

これは2014年にリリースされた「Skool Luv Affair」の 「Skool Luv Affair ‘Skool Luv Affair’ Comeback Trailer」と同様のオープニングアニメーションから始まり、バックトラックもサンプリングされたものになっています。

「MAP OF THE SOUL : PERSONA」は、スイスの心理学者であるカール・グスタフ・ユングの理論を、スイス・チューリッヒにある分析心理学国際学校会長でもあるマレイ・スタイン博士が書いたユングの入門書「ユング:心の地図」を元にしていて、作中にはEPタイトルにある「PERSONA(元は“仮面”という意味で、劇・小説などの登場人物や文学作品の語り手。また、心理学では外界へ適応するために必要な社会的・表面的人格)」というワードなども登場し、今回の世界観を知る事のできる書となっています。

EPにはユングの理論がとこどころに散りばめられているようで、「MAP OF THE SOUL : PERSONA ‘Persona’ Comeback Trailer」に映る黒板にも「PERSONA」「EGO」「SHADOW」など、キーワードが盛りだくさんです。

ただ、こっち系の考察は“改めて”でもしません。しんどい。気になる人はガチARMYがすごいことしてたりするので、ググってみて下さい。
プレスリリースによれば「グループの過去を鑑みつつ、彼らの成熟や、愛や身の回りの世界についての新たな理解を紹介している。楽曲には愛と世界に手を差し伸べることに喜びを見いだそうという明確なメッセージがある」という事で、「LOVE YOURSELF」後の新機軸になっています。

そしてこのEP、でっかいオマケが付いていましたね。それはTRACK4「Make It Right」。フィーチャリングはエド・シーラン!!すごい。このコラボをタイトル曲にしないところが豪華。

音源チャートも公開直後からエライ事になっていて、音源強者の赤頬ちゃんですら余裕でパス。

Mnet:リアルタイムチャート(4月12日19:00)

もう無双。わかっていたけど。
12日18時の公開直後にはMelonのモバイルアプリサーバーが2時間ダウンしたとか、そんな人たちいますかね?チャートでは今どうなっているかなんて、もう説明不要でしょう。
カムバステージも40年以上の歴史を持つアメリカのバラエティー番組「サタデー・ナイト・ライブ(SNL)」(現地時間4月13日)とかヤバいです。

ただ一つ言えること。

この時代に生きてて良かったぁ。

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