むかしむかし…
あるところに
8人の美しい娘が住んでおりました
恋を知らない少女たちは
韓の国で偶像として愛され
巫女として人々に
幸せや生きる力を与えてきました
第六の儀式「聖域」で
恋を待つことの美しさを伝え
人々に希望をもたらしました
あれから、六つの月
愛を伝えるため
再び降臨した8人の少女は
“恋心”を知る美しい女神へと
変貌を遂げていました。
5月20日、絶滅危惧種の清純派ことLOVELYZ(러블리즈 / ラブリーズ)が、6thミニアルバム『Once upon a time』で、前作『SANCTUARY』から6ヶ月ぶりにカムバックを果たしました。
タイトル曲「그 시절 우리가 사랑했던 우리(Beautiful Days)」は“あの頃の私たちが愛していた私たち”という意味で、長すぎるがゆえLovelinus(Lovelyz in usの略:LOVELYZのファン)からは短縮して그우사우(グウサウ)と呼ばれたりしています。
作曲は『SANCTUARY』のタイトル曲「찾아가세요(取りに来てください/Lost N Found)」から引き続き、Space Cowboyが担当しています。
Space Cowboy(スペース・カウボーイ) |
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1979年5月1日生まれ。もともとSpace Cowboyは作曲家のGene(本名:パク・ソンジン)とラッパーのクォン・ヒョクソンの二人からなるチームでしたが、2010年9月クォン・ヒョクソンが脱退したことによりSpace CowboyはGeneの単独名義となりました。LOVELYZの父と呼ばれるプロデューサーのユン・サン率いる作曲家集団OnePieceにも所属しており、単独名義を含めるとチャン・ヘジン、SUPER JUNIOR、EXO-CBX、チョン・ジュニョン、コヨーテなどに楽曲提供しています。
作曲家になる前のソンジンは、Young Oneという4人組のボーイズ・グループのリーダーとして活動していましたが、短命なアイドルより長期的に活動できると考え作曲家に転身します。そのアイドルをしていた時のマネージャーがLOVELYZも所属するWoollimエンタテイメントの現代表イ・ジュンヨプで、「LOVELYZというグループがデビューするので、プロデュースをしてほしい」と依頼を受けたことで、LOVELYZ始動時から作曲家として携わっています。デビュー曲の「Candy Jelly Love」、出世作と言われる「Ah-Choo」「Destiny」、前作の「Lost N Found」など、LOVELYZの主要曲と言われるものにはことごとく関わっています。 「言葉より音楽的に見せる」と意図から、アーティスト写真では仮面を着用していますが、特別非公開というわけではなく自身のInstagramやTwitterではイケメンの素顔を晒してます。 |
Space Cowboyは楽曲制作のこだわりとして、メンバーの個性やグループの特性をイメージすること、そして「季節感」を挙げています。
2018年11月末にリリースされた前作「Lost N Found」では冷たさや寒さをイメージするドラムソースを入れ、間奏にジングルベルをイメージさせるサウンドを加え、秋から冬の移ろいをメロディに込めました。
春半ばにリリースされた本作「그 시절 우리가 사랑했던 우리(Beautiful Days)」では、跳ね上がるようなドラムと浮き上がるようなシンセサウンドで、暖かさと清涼感を演出しています。また、前作と同じようなピアノとストリングスを加えることで秋から冬、冬から春へと季節が紡がれました。
作詞は前アルバム『SANCTUARY』のラスト・トラック「꽃점(花占い)」に続き、dankeが担当しています。続編のようであったサウンドとは違い、作詞の面ではそれはそれは大きな変化が現れています。
LOVELYZはそれまで清純派として「秘めた想い」や「気づいて欲しい」といった、受け身の恋心を一貫して唄ってきましたが、前作「Lost N Found」では「こうしてほしい」といった願望や「好きなのがなぜ分からないの?」という強い気持ちを歌詞に乗せることで、成長を表現しました。
しかしながら本作「그 시절 우리가 사랑했던 우리(Beautiful Days)」では、さらに成熟した姿が歌詞に込められています。
안녕 バイバイ 이제는 뒤돌아가 내일 만날 것처럼 널 향해서 목소릴 건네봐도 (그래도) 이제는 많이 늦은 혼잣말일 것 같아 그래 괜찮아 오늘에서 걸음을 한 발짝 옮겨가면 지금의 너와 난 할 수 없이 추억이 되겠지만 하나만 알아줘 진심이었단 걸 「그 시절 우리가 사랑했던 우리(Beautiful Days)」 |
こ、恋が終わっている…
な、な、なんと恋に恋焦がれる生娘だったLOVELYZが、恋を経験した上に、それを美しい想い出にして前に進もうという気持ちを歌っています。
かつて評論家はアイドルの定義を「成長過程をファンと共有し、存在そのものの魅力で活躍する人(団体)」としました。なるほど確かに、いかに清純派のLOVELYZと言えどもアイドルとして成長はし続けなければならない、しかしながら恋自体を描いてしまうと清純派というイメージが崩れてしまうというジレンマから、恋の事後を歌うという結論に至ったに違いありません。
LOVELYZにとっては非常に理にかなったアプローチであることは間違いありません。
ただLovelinusとして心配なのは、その恋が現実に果たされたのかという点です。
4月23日にリリースされたばかりのソロシングル『三日月(조각달)』が素晴らしい出来栄えのリーダー・Babysoul
5月21日に26歳の誕生日を迎えますます綺麗になったジエ
気配りのできる砂漠のキツネこと、メインダンサーのジス
出会った男をことごとく虜にするメインダンサーでビジュアルのミジュ
LOVELYZの象徴であり、愛嬌の申し子Kei
韓国では美人の象徴とされる美しい手の持ち主、感性のボーカリストJIN
Babysoulを敬愛するマンネの美しいヘラジカ、もう一人のビジュアルイェイン
みんな尋常ではなく綺麗になっています。
特にこの人、我が麗しきスジョンときたら…
美しい。美しすぎます。
もはやアイドルという言葉では収まりきらない、アフロディーテ(愛と美と性を司るギリシア神話の女神)とも呼べる御姿です。これは恋をした「つもり」などで醸し出せるレベルの美しさなのでしょうか…
ん?待ってください
アルバムのタイトルは確か…
「Once upon a time(むかし むかし)」
て、ことは…
これは、ただのおとぎ話じゃないですか。
よかった…
LOVELYZは恋をしなくても美しくなれる
女神たちだったんですね…
めでたし めでたし