9月19日、LABOUM(라붐/ラブーム)が、デビューから5年の歳月を掛けた自身初のフルアルバム『Two Of Us』でカムバックを果たしました。
当ブログにおいての初登場は、前作にあたる6thシングル『I’M YOURS』、タイトル曲「불을 켜(Turn It On)」からでして、上記の記事では大まかな経歴も併せて紹介しています。
詳細は参照いただくとして、ざっくりとしたLABOUMの評価は、ヒットしては炎上するというボヤ騒ぎを繰り返していて、イマイチ波に乗れないグループと言った印象です。
それでも現役バリバリのLABOUMはニュースサイトに取り扱われることは少なくありませんが、脱退メンバーであるユルヒ(夫はFTISLANDのチェ・ミンファン)の記事の方が多いというのも、なんだかなぁという感じです。
ただ彼女たち5人が実力派のアイドルであり、現在に至るまで弛まぬ努力をしてきたことを知るラテ(라떼:LABOUMのファン)としては、日の目を見て欲しいと願っていることでしょう。
メンバーとファンの悲願が込められた本作は、前述の通りLABOUM初となるフルアルバムで、全10曲が収録されています。
2018年7月にリリースした5thシングル『Between Us』以降、成熟した女性としてイメージの転身を図ってきたLABOUMの華やかで妖艶な魅力が詰まったアルバムとなりました。メンバー全員が作詞・作曲に参加した5人体制になってからのLABOUMの集大成とも言える仕上がりになっています。
また、歌唱力の高さで知られるLABOUMらしく、シックなメロディーとサウンドでボーカルが際立つ楽曲が揃っているのも印象的です。
01. INTRO |
作曲:Unkwn code
編曲:Unkwn code
02. Firework (불꽃놀이) |
作曲:ソヨン, 김태성
作曲:Maxx Song, 빨간머리앤 & Secret Weapon
編曲:Secret Weapon
アルバムのタイトル曲「Firework」はメンバーのソヨンが作詞に参加し、これまでもLABOUMの曲を何度も手がけてきたICONICSOUNDSがプロデュースをしています。男女間の愛を華やかに燃える花火に例え表現しており、スパニッシュギターがメロディーの主をなすラテンスタイルのポップソングとなっています。LABOUMの成熟した魅力に力強いボーカルが加わった、新たな姿を表現しています。
03. 잡아줄게 (You’re the light) |
作詞:ユジョン
作曲:ユジョン, Unkwn code
編曲:Unkwn code
リーダーのユジョンが作詞、作曲に参加した「잡아줄게 (You’re the light)」の原題は“捕まえてあげる”という意味で、2ndミニアルバム『MISS THIS KISS』に収録された同じくユジョン作詞の「빛이 되어줘 (Be The Light)」に次ぐ、ペンソン(ファンソング)となっており、同じような構成の楽曲となっています。
04. Satellite |
作詞:ソヨン, SWIN LEE, 서로
作曲:SWIN LEE, 서로
編曲:SWIN LEE, 정구현
タイトル曲に続き、メンバーのソヨンが作詞に参加したボーカルの際立つ楽曲で、「I’ll be your satellite」という歌詞が繰り返され、中毒性のあるメロディーを形成しています。
05. 이별 앞에서 (stay there..) |
作詞:ユジョン
作曲:ユジョン, Minjur
編曲:Minjur
ユジョンが作詞、作曲に参加した「이별 앞에서 (stay there..) 」の原題は“別れる前に”という意味で、ユジョン初のソロ曲です。ミディアムテンポのバラード曲で、恋人と別れなければならない状況にさらされて、幸せだった過去を回想してこれから訪れる別れに胸を痛める、悲しく切ない曲です。
06. Two Of Us |
作詞:ソヨン
作曲:ソヨン, Unkwn code
編曲:Unkwn code
ソヨンが作詞、作曲に参加したアルバムタイトルと同名のソヨン初のソロ曲で、はっきりしない曖昧な心を捨て、愛を尽くしたい女性の心理を描いた曲です。ソヨンのパワフルでクール高音がポイントのフューチャーベースでサマーソングっぽい仕上がりとなっています。
07. 사실 이 얘기는 비밀인데 (Actually, this is a secret) |
作詞:ZN
作曲:SWIN LEE, ZN
編曲:SWIN LEE, 정구현
ZNが作詞、作曲に参加したZN初のソロ曲で「사실 이 얘기는 비밀인데 (Actually, this is a secret)」は“実は秘密の話なんだけど” という意味で英題も同じです。日本語的には“ここだけの話”とかにするとしっくりくるかも知れません。何でも上手くこなせなければならないプレッシャーと、自分を常に成長させなければという思いから、休むことができない現代の人々の姿を自分の体験に重ねた歌詞で、シティポップジャンルのサウンドと合わさり郷愁と共感を誘う楽曲となっています。
08. HUSH |
作詞:ヘイン, 서로, SWIN LEE
作曲:서로, SWIN LEE
編曲:SWIN LEE, 서로
ヘインが作詞に参加したヘイン初のソロ曲でミドルテンポのフューチャーベースで、ハスキーな声と妖艶な魅力を持つヘインらしい曲となっています。
09. 일기 (Diary) |
作詞:ソルビン
作曲:ソルビン, SWIN LEE
編曲:SWIN LEE, 추보경
『I’M YOURS』収録曲「흐르는 이 노래가 멈추고 나면 (Heal Song)」以来、ソルビンが作詞に参加したソルビンのソロ曲で、原題、英題ともに“日記”の意味で、恋人たちが愛を知り、初めて会った日から別れの日までに感じた感情を日記に記録しておいたような歌詞が印象的な、ピアノの旋律が際立つバラード曲です。
10. Firework (불꽃놀이) |
作曲:Maxx Song, 빨간머리앤 & Secret Weapon
編曲:Secret Weapon
今回のタイトル曲「Firework(불꽃놀이)」は、英国出身の世界的シンガー・ソング・ライターであるエド・シーランを思い起こさせるような切ないメロディーでありながらパワフルなサウンドという印象で、ボーカルグループであるLABOUMとも非常にマッチしており素晴らしい出来だと思います。
前回のレビューでは、タイトル曲の原題が「불을 켜」で“火を点けて”という意味だったことから、LABOUMの懸念材料である炎上癖をこじつけていた私ですが…まさか花火として打ち上げてくるなんて、自分たちの弱点である“炎”を昇華(消化)するという意味でも最高の答えの出し方だったなと、勝手にほくそ笑んでしまいました。
こんな炎上なら、いくらでも大歓迎ということです。
と、ここで終われば良かったんですが…
実はLABOUMには相変わらず、くすぶっている問題があります。
それが日本人を対象に企画された新メンバー募集です。
#LABOUM
追加メンバー募集イベントの開催が決定いたしました‼️詳細はこちらからご確認ください▶️ https://t.co/6xwNhImRtx
— LABOUM JAPAN OFFICIAL (@LABOUM_JAPAN) June 22, 2019
追加予定メンバーは一人で、最初は日本での活動のみ参加し、その後は韓国および世界での活動にも参加するという流れが予定されているそうです。
こういう前代未聞と言われる企画ですので賛否両論となるのは普通なのですが、Twitterのリプライ(返信)を見ていただけると分かる通り“否”しかありません。
最終審査は 8月下旬から9月中旬に実施予定となっていますので、そろそろ結果が発表されるはずです。
それがどのような火種になるのか、今は想像もつきません。