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【MCモン】猿は木から地獄へ落ちる【FAME】

2019年5月29日、約1年8ヶ月の間、国へのお勤めをしっかりと果たしたお兄ちゃんがシャバに復帰し、9月25日には3rdアルバム「항해(SAILING)」をリリースして完全復活を遂げた楽童ミュージシャン改めAKMU。

【AKMU】軍隊上がりの虐殺ヤクザ【SAILING】

そのアルバムタイトル曲「어떻게 이별까지 사랑하겠어, 널 사랑하는 거지(How can I love the heartbreak, you`re the one I love/別れまで愛せないだろう、君を愛するだけ)」は、リリースから各音源チャートの1位を独占。
MelOnデイリーチャートにおいては長ぁーーーーーーい間トップに居続け(正確を記せば併せて1日半ほどPaul KimとHeizeが1位になりましたがすぐに奪還)、「一体誰がAKMUを止めるのか?」という事態になっていたところ、ついに10月25日、その座を明け渡す事となったのです。

無双を続けていたAKMUの快進撃を止めたのはこの男。

MC몽
(MCモン/MC MONG)
シン・トンヒョン(신동현/申東泫)
1979年9月4日
大韓民国・ソウル特別市 松坡区
177cm/80kg/O型
デビュー:1998年「People Crew/Hiphop Nation」
所属事務所:MILLION MARKET

アーティスト名の「MC몽」は「MC(Master of Ceremony)を夢見ていた」事から「夢(漢字の読みがハングルで몽=モン)」と付けられましたが、テレビなどではその容姿も含め「猿=Monkey」という意味で使われる場合が多いようです。

元々はPeople CrewというB-BOYクルーがデビューするタイミングでメンバーに加わり(当時の活動名は本名のシン・ドンヒョン)、知名度を上げる為に様々なテレビ番組やイベントに出演しましたが、結果的には最もバラエティなどに順応したMC MONGだけが芸能界という世界で生き残る事となりました。

その後、バラエティ番組に出演しながら、2004年4月23日には1stアルバム「180 Degree」(タイトル曲「180˚」)でソロデビュー。

2005年5月23日には2ndアルバム「His Story」(タイトル曲「천하무적 (天下無敵)」)をリリース。「180 Degree」に続き、このアルバムでも大衆的な人気を博します。

2009年までで5枚のフルアルバムと2枚のリパケ、2枚のシングルをリリースしていますが、彼の代表曲となるのは2008年4月17日にリリースされた「Show`s Just Begun」のタイトル曲「Circus」です。
これはなんとMUSIC BANKで5週連続の1位を獲得し、音源チャート・MelOnでも年間チャート5位という成績を納め、大ヒットとなりました。

彼の存在が稀有だったのは、ミュージシャンとして大衆的なヒットを数多く生み出しながら、一方ではバラエティ番組にも出演しまくり、平均視聴率は40%オーバー、瞬間最高視聴率は50%を超えたKBSの国民的バラエティ番組「 1박2일(一泊二日)」(現在も放送中)最盛期のレギュラーメンバーで、超の付くお茶の間のスターだったという事です。

しかし。そんな国民的スターが地獄へ落ちる事件が起こります。いや、起こします。


一番右がMC MONG

それは2010年のこと。世間ではMC MONGの年齢的に、いつ兵役に就くのかという疑問が広がり始めていましたが、「健康な歯を抜歯し、兵役免除を受けた」という暴露記事が出てしまいます。
徴兵身体検査では、歯の咀嚼能力機能評価というものがあり、その評価点数を免除基準にする為に抜歯したのではないかというものです。更にその信憑性を高めるように、彼がネットで「歯が何本なければ徴兵免除になるのか」という質問をしたことまで発覚。
それだけではありませんでした。
抜歯の件とは別に、入営通知を受けた際にはブローカーへ金銭を払い、様々な資格試験の受験や出国するとの事由で、422日間に渡って入営を延期した容疑をかけられ、遂に捜査の手が入ります。
その後起訴され裁判にまで発展しますが、結果的には「抜歯が兵役免除を目的としたものだったかを断定するのは難しい」という証拠不十分により、兵役法違反に関しては「無罪」。
入隊延期という偽計による公務執行妨害の疑いについては「有罪」。
最終的に確定された裁判の量刑は懲役 6ヶ月、執行猶予 1年、社会奉仕120時間となり、幸いにも塀の向こうへのお勤めは免れる事になりました。

しかし人気商売であるタレントとしての顔を持つ国民的スターが、韓国成人男性の義務である兵役免除を画策したというスキャンダルは、彼を地に落とすには十分すぎるものでした。
ネットでは「MC抜歯モン」「歯抜けサル」などと中傷を受け、世間から総スカンを喰らいます。結局は「 1박2일(一泊二日)」をはじめ、数々のレギュラー番組を降板。ミュージシャンとしても、地上波放送局で出演禁止名簿に名前が載った事で放送活動が不可能となり、表舞台から消える事となるのです。

その後も、自粛中にも関わらず「作曲家チーム・二段横蹴り(イダンヨプチャギ/이단옆차기)のメンバーとして活動していた疑惑」があったりしますが、長くなりすぎるので割愛します(結果としては黒)。

2014年になり、ようやく5年ぶりの6thアルバム「MISS ME OR DISS ME」(タイトル曲「MISS ME OR DISS ME(내가 그리웠니)」)をリリース。

音源はリリースされるなりMelOn、Mnet、Bugs!など計10の音楽チャートで1位を独占、「ショー!音楽中心」でも出演なしで1位を獲得するなど、ミュージシャンとしては相変わらずの人気を見せますが、一方でカムバックを応援した同僚の芸能人へは否定的な反応が続くなど、世間的な評価が上向くことはありませんでした。
以降も音源のリリースやコンサートを開催していたものの、一切の放送活動は行いませんでした。

とはいえ、2016年11月2日にリリースした7thアルバム「U.F.O」には、フィーチャリングにApinkのウンジやヨチン・ウナ、ソロシンガー・Ailee、LEEBADAなどが参加し、製作陣には2段横蹴り(イダンヨプチャギ/이단옆차기)が名を連ねるなど、ミュージシャン仲間からは多くの支持を受けている事も事実でした。

そんなこんなで時が経った2019年9月。Million Marketと契約を締結(といっても、実はMillion Marketの前身であるDUBLEKICK Entertainmentは彼が設立したレーベルなので、古巣への復帰とも言えます)、10月25日に3年ぶりとなる8thアルバム「CHANNEL 8」をリリースし、タイトル曲「인기 (Feat. 송가인, 챈슬러)/FAME」が冒頭に記したAKMUとのチャート1位交代劇を成し遂げるに至ったのです。

しっかり兵役を勤めたメンバーのいるAKMUの無双を、兵役忌避という烙印を押されたお猿さんが止めるというのも、なんだか因縁めいているというか、妙なドラマに仕上がったものです。

アルバムリリース当日には単独コンサートも開催され、音源チャートでは11月に入りIU嬢に1位の座を明け渡したものの、現在でも変わらずに上位をキープしていますが、今後音楽番組などに出演するのかどうかなどは現時点で不明です。

しかし国民の義務を逃れようとした(疑惑がある)とはいえ、約10年近くもテレビ業界から干され、相変わらず世間の目は冷たいままとは、恐ろしや韓国の兵役義務。
まぁ法律ですからね。日本では納税が国民の義務の一つでもあるので、みなさん、しっかり納めましょうね。でないと銀行口座を差し押さえられますからね。私の友人は住民税を払っていなかった事で給料を丸ごと持っていかれました。念を押しておきますが、私ではありません。友人です。私は払っていました。分割で。昔の話です。

一方で、それほど世間からの風当たりが強いにも関わらず、音源チャートで絶好調とは一体どういう事なのかと思い、試しにMelOnチャートの世代・男女別の内訳を見てみました。

その支持層の多くは20代で、驚くべき事は男女比がほぼ半々という事です。これを踏まえて考えると、なんとなく昨今の日韓関係に対する若者の見方に似ているような気がしないでもありません。主に“世間の声”としてあらゆるバッシングを起こすネチズンには中高年が多いという噂も聞きますし。知らんけど。オレも中高年だけど。

もしかしたら彼の禊は、日韓関係が良好となる事で済むのかもしれない…のかどうかは神、いや、お釈迦様のみぞ知るのでしょう。猿だけに。

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