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【IU】長い夜を歩くあなたへ【Love poem】

그치지 않을 이 노래
終わらないこの歌

아주 잠시만 귀 기울여 봐
ほんの少しだけ耳を傾けて

유난히 긴 밤을 걷는 널 위해 부를게
果てしなく長い夜を歩くあなたのために歌うわ

「Love poem」より

11月18日(月)、IUが5thミニアルバム「Love poem」でカムバしました。
音源としては「BBIBBI(삐삐)」以来1年ぶり、アルバムとしては「CHAT-SHIRE」以来なんと4年ぶりのリリースとなります。

【IU】ツンカワからのYellow C A R D【BBIBBI】

アルバムリリースの同日には収録曲である「시간의 바깥(Above the Time/時間の外)」と、タイトル曲である「Blueming」のMVが立て続けに公開されました。

特に「시간의 바깥(Above the Time/時間の外)」は、2011年11月29日にリリースされた2ndフルアルバム「Last Fantasy」のタイトル曲で、IUの代表曲の一つでもある「너랑 나(You & I)」の後続曲として、ティーザーが公開された時から大きな注目を集めていました。

「시간의 바깥(Above the Time/時間の外)」は「너랑 나(You & I)」と同じく、作曲にイ・ミンス(이민수)、MV監督にファン・スア(황수아)、そして出演に俳優であるイ・ヒョヌ(이현우)という陣容で制作されており、8年という時を超えて紡がれる愛の物語は、当時まだアイドルという位置付けでもあったIUが、“アーティスト”として成長した姿を感じる事の出来る作品になっているのではないかと思います。

アルバムLove Poemは、タイトル曲である「Blueming」をはじめとする収録曲が、韓国の主要音楽チャートを軒並み席巻。

2019年11月24日 15:00 MelOnリアルタイムチャート

2019年11月24日 15:00 ginieリアルタイムチャート

2019年11月24日 15:00 bugs!リアルタイムチャート

フィジカル(CD)販売の成績でも、これまでK-POP女性アーティストの中で最も高い初日売上を記録していた少女時代・テヨンの「Purpose」(2019年10月28日リリース/タイトル曲「불티 (Spark) 」)が持っていた96,749枚を大幅に更新した125,388枚という販売枚数を記録しました。

音源強者としての実力を遺憾無く発揮した「Love poem」ですが、本作は本来ならば11月1日にリリースされる予定でした。しかし10月20日に公式ファンカフェを通じてカムバック時期を遅らせることが発表されています。この時、IUは「私自身の時間が必要だ」と語っていますが、それはとある理由によるものでした。

ソルリ哀悼

IUとソルリは親友として知られていますが、その友情は2012年の「人気歌謡」でMCを務めた事から始まりました。

2人の仲は、IUがソルリを自宅に招き、彼女のために誕生日のわかめスープを作ってあげたり、ソルリはIUのコンサートへ足を運んだりという模様が度々SNSに投稿されていた事からも確認出来ます。

2012年にIUがリリースしたシングル「스무 살의 봄(二十歳の春)」に収録された「Peach」は、IUがソルリの事を想って書いた曲で、タイトルの「Peach」は、ソルリのあだ名である「桃」からきています。

2015年にリリースされた4thミニアルバム「CHAT-SHIRE」の収録曲「Red Queen (Feat. Zion.T)」も、ソルリが描いた絵からインスピレーションを受けているなど、アーティストとしても多くの刺激を受けたに違いありません。

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나의 소중한 Chat-Shire 4주년 축하해 💜

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今年に入ってからは、IUが主演を務め韓国で大ヒットとなったドラマ「ホテル・デルーナ」にソルリが出演するなど、プライベート以外でも2人の関係性は揺るぎないもののように思えました。

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호텔델루나 만쉐이~!

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지은이랑 지은이랑 🥰

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しかし、10月14日。ソルリの訃報が発表されてしまいます。

IUという心から信頼できる存在がいながらも、この世界から離れる事を決めたソルリを追い詰めたものとは一体どれほどのものだったのかという事を考えると、いちKポップファンとしても非常にやるせない気持ちになりますが、しかしそれ以上に「生まれ変わったらソルリになりたい」と言っていたほど溺愛していた妹同然の存在が下した決断は、彼女にとってどれほどの喪失感を与えたのかという事は想像も出来ません。

アルバムのリリースは延期される事が発表されていましたが、11月1日には収録されているアルバムと同名である「Love poem」の音源が先行公開されました。

IUは「Love poem」のプレスリリース用に、こんな言葉を寄せています。

“人間の利他性とは、それさえも自己中心的な土台の上にある”

愛する人がひとりで孤立していく姿を見るのはつらいことだ。

何もできず、見守るしかないことがつらく、応援と慰めの言葉をかけることが相手のためなのだと勘違いしたりもした。

私はいまだ、誰かが辛い思いをしている姿を見れば耐えられなくなってしまう。

それでもこれからは私のそんな行動が、相手のための配慮や慰めではなく、その人の平穏な日常を見たいという、私の強い願いであることに気づいた。

遠慮なくお願いする側なので、必要最小限なことだけ願うことにする。

この詩を聞いてほしい。そして休んでほしい。

誰かの人生を一生背負える人はいない。それでも方向が合っていれば、いくらでも一緒に歩くことができる。

また、私の歌で愛する人にいくらでも歌ってあげることが出来る。

私が音楽活動をしながら、世界から受けた多くの詩のように、私も心のこもった詩を書き続ける。

そうやってお互いの詩を交わし合い、大きくも小さな休息をとりながら、生きていってほしい。

ソルリの事があってから41日後となる昨日(11月24日)、もう一つ非常に残念なニュースが飛び込んできました。

訃報

それは元KARAのク・ハラ(구하라)が自宅にて遺体で発見されたというものです。
現時点(11月25日)で事件性は低い事、遺書のようなものが見つかった事から、自ら死を選んだ可能性が高いと見て捜査が進められているとの事です。

彼女もまたIUの、そしてソルリの親友として知られていましたが、ソルリが亡くなった次の日である10月15日には、自らのインスタライブで追悼し「私があなたの分まで頑張って生きる」という言葉を送っており、6月には日本の芸能事務所・プロダクション尾木と契約し、活動の場を日本に移す事が発表されていました。そして11月13日にはシングル「Midnight Queen」をリリースし、いよいよ本格的に再始動という矢先の出来事でした。

人は生きている以上、「悲しみ」という感情から逃れる事は不可能です。
それは時に孤独感や喪失感を助長させます。
誤解を恐れずに言うならば、私個人としてはソルリやク・ハラのような選択をする人を心から責める事が出来ません。
この世にはありとあらゆる悪意が蔓延しており、直視するに耐えない憎悪に満ち満ちています。そんな中で、我々一般人とは比較にならないほど世間の目に晒されている彼女たちに向けられるそれは、想像を絶するものだという事は理解しているつもりです。けれども結局の所、ソルリやク・ハラに限らず、個人個人の悲しみを相対化し、その人の選択を良し悪しで判断する事もまた不可能だと思っているからです。

同列に語る事は適切でないかもしれませんが、私はかつて“生きる”という事に対し、特別な執着がありませんでした。自ら“その道”を進もうと行動した事はありませんが、いつこの場からいなくなっても構わないと思っていました。それはこの世界に対して、絶望するような出来事はなかったという事と背中合わせで、強く引き止める程の希望もなかったからです。
根本的なところで、最終的な選択権は自分が持っていても良いという部分は変わりません。けれども、今の私の中には確実に生に対しての執着というものが存在します。それはKポップという華やかで美しく、同時に残酷でもあるこの世界の中に光を見つけ、今日も生きているからです。

自らの人生なので、最終的な判断は本人の選択を尊重します。けれども、まずはどうにかして“生きること”の理由を模索して欲しいと強く願っています。もちろん、彼女たちもその上で、という事は分かっています。どれだけ周りに支えてくれる人がいようとも、どれほどその人の事を想っていたとしても、1度コップから溢れてしまった水は元に戻らないということなのかもしれません。それでもやはり、もっと何か逃げ道があったのではないかと考えずにはいられないのです。どんな小さな事でも構いません。どんなこじつけでも構いません。もし、いま現在思い悩んでいる人がいるのならば、自分は存在していても良いのだという“言い訳”を探してください。

生きていれば良い事がある、という言葉は欺瞞だと私は考えています。

一方で、生きているからこそ見いだす事のできる希望も確実に存在するはずです。

最後にもう一度、「Love poem」に寄せられたIUの一文を終わりの言葉とさせて頂きたいと思います。

ソルリ、そしてク・ハラに敬意を表し、いま生きている全ての人に愛を込めて。

私が音楽活動をしながら、

世界から受けた多くの詩のように、

私も心のこもった詩を書き続ける。

そうやってお互いの詩を交わし合い、

大きくも小さな休息をとりながら、

生きていってほしい。

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