4月23日、元Wonder GirlsのイェウンことHA:TFELTが1stアルバム『1719』でカムバックしました。
HA:TFELT (핫펠트/ハッフェルト) |
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パク・イェウン(박예은) |
1989年5月26日(33歳) |
amoeba culture |
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2019年の8月1日にMAMAMOOのムンビョルとコラボしたシングル『Happy Now』以来のリリースとなる『1719』はHA:TFELTがヒップホップレーベルamoeba culture(아메바컬쳐/アメーバカルチャー)移籍後、初となるアルバムで、HA:TFELT/イェウンとしても初のソロでのフルアルバムとなります。
タイトル曲は映画「ゼロ・グラビティ(Gravity)」から感銘を受けて作成した「Satellite」と、日常から抜け出す甘い瞬間を描いた「Sweet Sensation」の2本立てとなっています。
「Satellite」は4月21日にMVが先行公開され、「ただあなたは自ら輝いてるだけだよ、あなたはあなたの道を歩いて」というメッセージを盛り込んだ楽曲です。
Mnetのヒップホップサバイバル番組「高等ラッパー」のシーズン2に参加したAMBITION MUSIKに所属するラッパーASH ISLAND(윤진영:ユン・ジニョン)がフィーチャリングに参加しています。
もう一つのタイトル曲である「Sweet Sensation」は、閉じ込められた日常から抜け出す様子を軽やかなメロディで表現し、「完璧な一日になるよ」というメッセージで甘い瞬間を描いた楽曲です。
元Devine Channelで、現在はHA:TFELTと同じくamoeba cultureに所属する注目のプロデューサー兼シンガーのSOLE(쏠:ソル)がフィーチャリングに参加し、HA:TFELTと絶妙なハーモニーを奏でています。
ダブル・タイトル曲を提げたアルバム『1719』は、(amoeba cultureに所属してからの)2017年から2019年までに経験したことを盛り込んだアルバムで、まるで思春期を過ごしている17~19歳の子供たちのように不安を感じ続けた理由と、それによって浸っていた時間に対する話という、二つの意味の自伝的なストーリーが盛り込まれています。
最近はお騒がせキャラというイメージが目立っているHA:TFELTですが、アルバムリリースに際して「もうすべてを乗り越えて、新しい音楽的方向性を披露できる多様なストーリーを盛り込んだので、多くの期待をお願いする」と説明しています。
2つのタイトルを通して、これまでの様々なしがらみという重力から解放され、人生の甘美を味わうんだという気概を想像させます。
タイトル曲以外の収録曲には「01.Life Sucks」「02.피어싱 (Piercing) (Feat. THAMA)」「07.Make Love」「10.Solitude」「11.3분만/3分だけ (Feat.CHOIZA(Dynamic Duo))」「12.Bluebird」「13.Sky Gray」「14.How to love」と新曲10曲が収録されています。
他にもamoeba culture所属後にリリースされたシングル「03.새 신발 (I Wander) (Feat.GAEKO(Dynamic Duo))」「04.위로가 돼요 (Pluhmm)」「05.나란 책/Read Me(Guitar Ver.)」「06.Cigar」の計14曲が収録されたボリューミーなアルバムとなっています。
動画は収録順に並べていますが、リリースは2017年10月のシングル『MEiNE』から「03.새 신발 (I Wander) 」「05.나란 책/Read Me(feat.PUNCHNELLO)」、2018年4月にリリースされたシングル『Deine』から「04.위로가 돼요 (Pluhmm)」「06.Cigar」という順番でリリースされています。
また『1719』の発売に合わせて1719冊限定のストーリーブックも刊行される予定で、アルバムリリースの直前には元Wonder Girlsの盟友ヘリムに手渡している様子がInstagramにアップされました。
ストーリーブックは各チャプターとアルバムのトラックが連動している仕組みで、楽曲にマッチするイラストやアーティストの直筆、落書き、名言などが収められた作りとなっており、CD自体も付属しているようです。
またHA:TFELTはアルバムリリースの直前に個人のYouTubeチャンネルの開設を宣言し、今後様々なコンテンツをアップしていくと予定を明らかにしました。
2007年に結成したWonder Girlsは2017年に解散し、先日デビューから13周年を迎えました。
現在もソロのシンガーとして活動しているのは『Gashina(가시나)』で記録的なヒットを飛ばし、カリスマ的な人気を得ているソンミ、解散後もJYPに残ったユビン、そしてイェウンことHA:TFELTです。
その中でHA:TFELTはアーティスト名も変更し、amoeba cultureというヒップホップ 系の事務所に移籍することで、国民的アイドルグループだったWonder Girlsの印象を振り払おうと独自の路線を歩みました。
しかしながら、そのことに意固地になっている様に側からは見えて、むしろその幻影に囚われている様な印象を与えていました。
ソロになってからの集大成であるアルバム『1719』は、そんな過去の執着なんかもまとめて精算されている様な、清々しい出来栄えと言えます。
HA:TFELTにとってWonder Girlsのイェウンだったということは変わらない事実です。しかしそれは過去のことです。ソロシンガーとして邁進していく中で、その印象は徐々に薄れ、いずれは経歴の一行に過ぎなくなるでしょう。
HA:TFELTは紛れもなく素晴らしいソロシンガーであり、それはこれから増えてくれであろうWonder Girlsを知らない層にも、きっと届くはずです。
私もこれまでHA:TFELTを“元Wonder Girlsのイェウン”として語ってきました。それも、もう終わりです。
『1719』は素晴らしい卒業アルバムになりました。
おめでとう HA:TFELT