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【IU】色褪せない記憶とともに【SUGA of BTS】

5月6日(水)、IU嬢がBTS・SUGAのプロデュース&フィーチャリングの元、デジタルシングル「에잇(Eight)」をリリースしました。

この「에잇(Eight)」、リリースから1時間後にはチャートのトップに上がり、8日の7時30分にはMelOn、Bugs!、genie、Soribadaのリアルタイム&デイリー、FLOのリアルタイム、VIBEのデイリーという全10項目(※FLOにはデイリーなし、VIBEにはリアルタイムなし)で1位を獲得という、いわゆるオールキルを達成。
YouTubeの再生回数もわずか1時間で100万再生に達し、4日経った5月10日現在では間もなく3000万再生に届く一歩手前という、まさしく向かう所敵なしの大ヒット中です。

2020年5月6日 21:00 MelOnリアルタイムチャート

2020年5月8日 7:30 iChart

2020年5月10日 13:00 MelOnリアルタイムチャート

このヒットは、そもそもが音源強者(音源をリリースすればたちどころに音楽チャート上位に位置するミュージシャンのこと)であるIU嬢に加え、すでに「Heize/She’s Fine」でもプロデューサーとしての手腕を証明しているBTS・SUGAとのタッグなので、既定路線だとも言えます。

けれども、初日のMelOnチャートで24時間のユニークユーザーが歴代2位となる1,347,822人を記録するなど、驚異のヒットとなっている背景には、その2人がタッグを組んだ音源だという以外の理由もあるでしょう。

それが歌詞の内容です。

「에잇(Eight)」
作詞:IUSUGA
作曲:SUGAIU/EL CAPITXN
編曲:SUGA/EL CAPITXN/IU
So are you happy now
あなたは今幸せなの?
Finally happy now are you
ようやく幸せになったあなた
뭐 그대로야 난 
そのままだよ 私は
다 잃어버린 것 같아 
何もかも失ってしまった気がする
모든 게 맘대로 왔다가 
すべてが勝手にやってきて
인사도 없이 떠나
挨拶もせずに去っていく
이대로는 무엇도 
このままでは何も
사랑하고 싶지 않아 
愛したくない
다 해질 대로 해져버린
すべてがなるようになってしまった
기억 속을 여행해 
記憶の中を旅する
우리는 오렌지 태양 아래
私たちはオレンジの太陽の下
그림자 없이 함께 춤을 춰
影もなく一緒に踊りましょう
정해진 이별 따위는 없어 
決められた別れなんてない
아름다웠던 그 기억에서 만나 
美しかったその記憶の中で会いましょう
Forever young
いつまでも若く
Forever we young
いつまでも私たちは若いままで
이런 악몽이라면 
こんな悪夢なら
영영 깨지 않을게
永遠に目が覚めないように
섬 그래 여긴 섬 
島 そうここは島
서로가 만든 작은 섬
お互いが作った小さな島
예 음 
うん、そう
forever young
いつまでも若く
영원이란 말은 모래성
永遠なんていう言葉は砂の城
작별은 마치 재난문자 같지
別れはまるで災害メールみたいだ
그리움과 같이 맞이하는 아침
懐かしさと共に迎える朝
서로가 이 영겁을 지나 
お互いがこの果てしなく長い年月を経て
꼭 이 섬에서 다시 만나
必ずこの島でまた会おう
지나듯 날 위로하던
過ぎ去るように私を慰めてくれた
누구의 말대로 고작
誰かの言葉通り おそらく
한 뼘짜리 추억을 잊는 게 
思い出を忘れるなんて
참 쉽지 않아
本当に簡単じゃない
시간이 지나도 여전히
時間が過ぎても変わらずに
날 붙드는 그곳에 
私を引き止めるその場所に
우리는 오렌지 태양 아래
私たちはオレンジの太陽の下
그림자 없이 함께 춤을 춰
影もなく一緒に踊りましょう
정해진 안녕 따위는 없어 
決められた別れなんてない
아름다웠던 그 기억에서 만나 
美しかったその記憶の中で会いましょう
우리는 서로를 베고 누워
私たちはお互い枕で横になって
슬프지 않은 이야기를 나눠
悲しくない話をして
우울한 결말 따위는 없어
憂鬱な結末なんてない
난 영원히 널 이 기억에서 만나 
私は永遠にあなたとこの記憶の中で会うの
Forever young
いつまでも若く
Forever we young
いつまでも私たちは若いままで
이런 악몽이라면
こんな悪夢なら
 영영 깨지 않을게
永遠に目が覚めないように

「에잇(Eight)」は、2015年リリースの4thミニアルバム「CHAT-SHIRE」のタイトル曲「스물셋(Twenty-Three)」、2017年リリースの4thフルアルバム「Palette」のタイトル曲「Palette (feat. G-DRAGON)」に続くIUの年齢を織り込んだシリーズの一つです。

過去曲ではそれぞれ「23歳」「25歳」だった彼女の思いが綴られていましたが、今回はタイトルからもわかる通り「28歳」をテーマにしており、コラボしたSUGA、作曲・編曲に参加した EL CAPITXN(2013年にリリースされたIUの楽曲「금요일에 만나요(Friday)」にフィーチャリング参加している。当時の名義はチャン・イジョン(장이정/Jang Yi-jeong))も同じく28歳です。

IUと言えば2017年、3rdフルアルバム「Modern Times」の収録曲「우울시계(A Gloomy Clock )」で共演したSHINee/ジョンヒョンを、昨年はソルリと元KARA・ハラという親友を立て続けに失っています。

【IU】長い夜を歩くあなたへ【Love poem】

彼女のその心情は、前作「Love Poem」に寄せた言葉からも察して余りあるものがあります。

私が音楽活動をしながら、世界から受けた多くの詩のように、私も心のこもった詩を書き続ける。そうやってお互いの詩を交わし合い、大きくも小さな休息をとりながら生きていってほしい。

そういった出来事もあったため、今回の「에잇(Eight)」も、失ってしまった親友たちに向けたメッセージなのではないかと考える人が多いようです。

その事に関して私は一切異論を唱えるつもりはありません。ただ、今この時期にリリースされた事を考えれば、この歌はより多くの人へ向けられたものではないかと思うのです。

それが新型コロナウィルスによる犠牲者、およびその遺族たちです。

現在の韓国では、未だ猛威を振るっている各国に先駆け、完全な終息とまではいかないものの徐々に日常を取り戻しつつあります。しかし5月8日までのデータによれば、256人の方が亡くなっています。それは単に「256」という数字ではなく、家族や親友、同僚など倍以上の関係者が悲しみの渦中にいるという事でもあります。

実際、IUはこの「에잇(Eight)」に関して、以下の言葉を寄せています。

今まで披露してきた曲が、私がリスナーに自ら話かけるエッセイスタイルの話だったとしたら、『eight』は“君”という仮想の人物と様々な比喩を使って私の28歳を告白した短い小説のようなものだ。私の個人的な叙情から来るものなのか、災害によって同じく辛い時期を耐えている社会全般的な雰囲気から来るものか、もしくは両方すべて当てはまるのかは確信できないが、私の28歳は繰り返される無力感と無気力、そして“私たち”が悲しくなく、自由でいられた“オレンジ島”に対するなつかしさで記憶されそうだ。

Kstyleより

MVの中では、IUが誰かに向かって微笑みかけるカットが多く挿入されていますが、これはIUにとって大切な人ともに過ごした美しい時間を表しています。

その後、アニメーションとなり飛行機が雷雨に見舞われるシーンは、忘れたくなるような苦い記憶を表しているのだと思います。

そしてもう一つのアニメーションシーンは、永遠に続くと思っていた幸福な時間を過ごすもう1人の自分の姿なのではないでしょうか。

その二つのアニメーションシーンで描かれた2つの自分が邂逅する場面が物語のクライマックスになりますが、それは過去も現在も受け入れ、未来へ進もうとする決意なのではないかと思います。

その思いを最も象徴的に表しているのが冒頭のシーンです。

ここに表示された文言はこのような言葉です。

당신의 모든 기억을 저장하시겠습니까?
あなたの記憶を全て保存しますか?

そこで彼女は「예(イェ/はい)」を選択するのです。

失われてしまった時間、人はどうあがいても戻ってくる事はありません。しかし、私たちの中にある彼ら・彼女たちと過ごした時間と記憶は確実に存在していた訳で、それは今も共にあるのです。

色々と、本当に色々と悲観的になってしまうような出来事が続いていますが、それでもやはり生きている限り希望は捨てたくないと思います。辛くなった時、気が滅入りそうになった時、私は何度でもこの曲を聴き、MVを見返したいと思います。

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