ALL YOU NEED IS KPOP!

【NADA】復活は変化の指標【My Body】

みなさま、かの大ヒットドラマ「愛の不時着(사랑의 불시착/Crash Landing on You)」はご覧になったでしょうか。

私はつい1週間ほど前、最終話まで無事に着陸致しました。実は私、韓国映画は観るもののドラマはほとんどノータッチでした。つまり最後まで完走した初の韓流ドラマとなった訳です。いやぁ、泣いた。面白かった。
このドラマがヒットした要因の一つに、「自立した女性」を主人公とした事が多くの視聴者を惹きつけた理由ではないかというのを目にしました。確かに主人公のユン・セリは財閥の娘でありながらその恩恵に預かる事なく、自ら会社を立ち上げ国内屈指のファッション&美容ブランドを作り上げ、バリッバリに働く女性です。
もちろんドラマなどでそういった女性像を主人公とした物語は初ではないと思いますが、いずれにしても今の時代背景が反映されている事は間違いないでしょう。

そしてもう一つ。“韓国という国で生きる女性”を描き社会現象にまでなった本があります。それが「82年生まれ、キム・ジヨン」です。

こちらはちょうど読み終わったところなのですが、もう序盤から色々と身につまされる思い(という表現が正しいのかどうか、というところはあります)で、とりあえず言えるのは1人でも多くの男性が(も)読むべき必読の書でした。
この作品はチョン・ユミ&コン・ユという「부산행(新感染 ファイナル・エクスプレス)」に出演したコンビで映画化されており、日本でも今秋公開予定となっています。

そんな訳で前置きが長くなってしまいましたが、今回はこの方を紹介したいと思います。

NADA
(나다/ナダ)
ユン・イェジン(윤예진/Yoon Yejin)
1991年5月24日
162cm
所属事務所:WORLDSTAR ENTERTAINMENT
Instagram / SOUNDCLOUD / YouTube

NADAは2013年に「Wa$$up(와썹/ワサップ))という7人組ヨジャグルでデビューしています。

2014年にはヒップホップサバイバル番組「SHOW ME THE MONEY(SMTM)・シーズン3」に参加し、翌年にはそのSMTMのスピンオフ「UNPRETTY RAPSTAR・シーズン3」で準優勝という成績を納めます。

なお、この「UNPRETTY RAPSTAR・シーズン3」には現(G)I-DLEのソヨンも出場しており、NADAとソヨンはセミファイナルで直接対決もしています。それまでのバトルで2人は2度共演し、Mカウントダウンのスペシャルステージでもソヨンがソロミッションで披露した「무서워(Scary)」という曲で3度目の共演を果たしていますが、特に2人は番組を通じてQueendomでのパク・ボムとOH MY GIRL・ヒョジョンのような信頼関係を築くまでにもなったのです。

その2人の関係性は「무서워(Scary)」のMVでも垣間見る事が出来ると思います。

そんなUNPRETTY RAPSTARで輝かしい成績を残したものの、2017年にNADAは契約上の問題から所属していたMafia Records(마피아 레코드/マフィアレコーズ)に対し専属契約解約仮処分を申請し、最終的にグループを脱退。
グループ在籍時の2016年からソロ活動を開始していたものの、2018年6月15日に元1Million Dance Studioのコレオグラファー、ミナ・ミョン(미나명/Mina Myoung)とコラボした「도져 (Dozer)」以来、音源リリースがありませんでした。

そのNADAが6月25日に2年ぶりとなるシングル「내 몸 (My Body)」をリリースしました。「誰かに頼るのはやめて自分自身を愛し、成長していこう」というメッセージが込められ、ラテングルーブを再解釈したアーバン/ポップジャンルの曲になっており、これまでのスタイルとは異なったラップとボーカルがバランスよく行き来するという新たな姿を披露しています。

さて、長いブランクを経て再び表舞台に戻ってきたアーティストといえばジャピン姉さんことGIANT PINKがいます。

【GIANT PINK】ジャイ子のリターンマッチ【Mirror Mirror】

ジャピン姉さんはNADAが出場していた「UNPRETTY RAPSTAR・シーズン3」の優勝者で、NADAとは決勝を争った間柄です。そのジャピン姉さんは昨年1年ぶりに復帰し、2019年にはオムニバスを含めて6つの音源をリリースしました。
私はジャピン姉さんのカムバック記事内で、「彼女のようなフィーメイルラッパーがなかなか活動機会を得られないのは、未だ男性有利なヒップホップシーンでの格差によるものなのではないか」というような事を書きました。

しかしここ最近はヒップホップレーベルも女性アーティストを招き入れる事が増え、徐々にその気質は変化しているように思います。
それはもしかしたら“自立した女性”を主人公に据えた「愛の不時着」や、これまで韓国で女性がどのような立場に置かれていたかを示す「82年生まれ、キム・ジヨン」などの影響もあり、旧態然とした我々の価値観、とりわけ男性が女性に対して抱く意識の変化が求められるようになっているという世相が影響しているのではないかと感じます。

もちろんNADAが2年のあいだ活動していなかった理由が上記に挙げた事などに起因するのかどうかはわかりませんが、「82年生まれ、キム・ジヨン」の著者、チョ・ナムジュ氏は、巻末の「日本の読者の皆さんへ」という項目でこんな言葉を寄せています。

女性をとりまく世界は変わりつつあります。

先に挙げたジャピン姉さん、そして今回のNADAという長いブランクを経て復活した女性アーティスト。彼女たちはそんな世界の変化を示す一つの指標でもあるような気がします。

最新情報をチェックしよう!