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【GFRIEND】防弾魔女団【Apple】

7月13日、GFRIEND(以下ヨチン)が9thミニアルバム『回:Song of the Sirens』、タイトル曲「Apple」でカムバックしました。

GFRIEND
(여자친구 / ヨジャチング)
ウナ ソウォン シンビ イェリン ユジュ オムジ
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『回:Song of the Sirens』は2月3日にリリースされた、8thミニアルバム『回:LABYRINTH』に次ぐ「回」シリーズの2作目にあたります。

【GFRIEND】不安と希望の交差点【Crossroads】

前作の『回:LABYRINTH』はGFRIENDの所属するSOURCE MUSICが、防弾少年団(BTS)などを擁する大手事務所Big Hitエンターテイメントに買収された後のリリースということで、タイトル曲「교차로 (Crossroads)」 と合わせて大きな注目が集まりました。

結果としてはヨチンらしいどころか、ヨチン過ぎて一般層にちゃんと伝わるのか不安になるレベルの純度でした。『回:LABYRINTH』は、これまでのアルバムと比べてチャートに関してはやや低調でしたが、音盤(CD)は過去最高の初動売り上げを記録し、Buddy(ファン)も胸を撫で下ろすことになりました。

グループとしての特性を弄りすぎない手腕を発揮したBig Hitへの安堵感が担保されたことで、本作『回:Song of the Sirens』への期待は更に高まったといえるでしょう。

やはり注目すべきは、作家数の多さとクレジットの仕方でしょうか。KポップではCo-Write(コライト:共著する)と呼ばれる、複数の作曲家によって1つの楽曲が作られる、ハリウッド映画の脚本のような制作スタイルが一般的ですが、これまでの人数が携わっているのは、なかなか見られません。

Apple 作詞/作曲 編曲
FRANTS, Pdogg, “hitman”bang, 황현 (MonoTree), ウナ, Hannah Robinson, Richard Phillips, Alex Nese, Chendy, ユジュ, 노주환, 김진 (Makeumine Works), 이스란 FRANTS, Pdogg, “hitman”bang

タイトル曲の「Apple」を例に取ると、ソンミなどの楽曲提供で知られるFRANTS、BigHit所属のプロデューサーPdogg、そしてBigHitの代表で防弾少年団の総合プロデューサーでもあるパン・シヒョク(시혁)こと”hitman”bangなど、総勢13名がクレジットされています。その中には、ヨチンのセンターであるウナ、メンバーの中でも頭一つ抜けた歌唱力と音楽的才能に溢れたユジュの二人も名を連ねています。

作詞と作曲が分かれておらず、まとまって表記されていることも珍しい上、アルバム収録曲ではなくタイトル曲にメンバーが名を連ねていることは、ガールズグループ界隈では特に珍しいことだと言えます。

他にも、ウナは04「Tarot Cards」、ユジュとオムジが02「눈의 시간(雪の時間)」、04「Tarot Cards」にクレジットされています。

『回:Song of the Sirens』は、誘惑を目の前にして揺れる少女の物語で、ギリシア神話に登場する、美しい歌声で船乗りたちを誘惑して死に追い込むセイレーンの歌(Song of the Sirens)が元ネタとなっています。前作『回:LABYRINTH』では、選択の岐路に立たされた少女の複雑な気持ちを表現しましたが、今回のアルバムでは正しいと信じる道を選んだけれど、また別の道で心が揺れる姿を各楽曲で表現されています。

そのアルバムを象徴する楽曲「Apple」は、レトロな感性が加わったトレンディなリードサウンドをベースにしたポップジャンルの曲で、ヨチンのこれまでの特性であるカル群舞(体を曲げる角度から指先まで完璧な刃物のように合わせるダンス)や叙情的な世界観などが活かされつつも、より壮大で、これまでになかったコンセプトが披露されています。

歌詞では、自分の選択のために疲れて座り込んでいる少女の目の前に現れたリンゴを介して他の世界を知った少女が、自分自身を導く誘惑の声に導かれながら、葛藤する内面が描かれており、これまで「パワー清純」「激情おぼろげ」という相反するコンセプトを表現しましたが、今作では「清涼魔女」という新たなコンセプトに挑んでいます。

例年通りのヨチンであれば、この時期は「Sunny Summer」や「Fever」など、ヨチンの深い世界観とは違うアイドルらしいサマーソングを披露していました。自分たちのスタイルを一旦横に置いて“売り上げ”を求めていくこと自体はこれっぽっちも悪いことだとは思いませんし、私はそれらの曲も大好きです。

しかし、それは同時にGFRIENDが発展途上のグループであるということでもあり、大衆的な人気の不足を表しているとも言えます。Big Hitはその考えを捨て、「回」というシリーズもので“ストーリー性”を追求しました。リリース当日の13日にソウル広津(クァンジン)区YES24ライブホールにて行われた売記念ショーケースでも、ユジュが「パン・シヒョク代表は、アルバムの全体の雰囲気と方向性についてアドバイスをくれました」明かし、シンビは「それだけでなく、GFRIENDがアピールするべき部分など、たくさんアドバイスをくれました。また、今後進むべき方向性についても深く悩んでくださったようです」と語っています。

また、リーダーのソウォンは「活動をしていく中で、『変化が必要だ』という悩みは以前からありました。今まで成長して発展し、変化をお見せしましたが、今までのような少しの変化ではなく、『新しい』と言えるほどの変化がなければならないと思いました。メンバーや会社の方々とたくさん話し合いました。心を開いて話し合う過程で、私たちには変化が必要であるということに共感しました。ステージ上での変わった姿に驚くファンの皆さんのことを考えて、少し心配もありましたが、様々な特色を持ったグループであることをお見せするために努力しました」と、『回:Song of the Sirens』にて、大きく変化を遂げた理由を語っています。

 

シリーズによる大いなる変化は、「学校三部作」や「青春三部作」と言われる花様年華シリーズでグループとしての礎を築いた防弾少年団(BTS)を思い起こさせるものであり、パン・シヒョクはそれを元にヨチンを新たな方向性に導いたように思えます。

防弾少年団(BTS)の活躍は、みなさんご存知かと思いますが、その勢いに陰りが見えず、常に右肩上がりなのは、完璧に思えたはずの前作の完成度を更新し続けていることにあると、私は思っています。

『回:Song of the Sirens』「Apple」からは、防弾少年団(BTS)が新曲をリリースした時のような“想像を超えた完璧さ”を感じました。

Kポップが打ち立てた数字を語る時、防弾少年団(BTS)は常に別格の扱いで、ガールズグループにおいて、その称号はTWICEBLACKPINKのものでした。『回:Song of the Sirens』「Apple」はヨチンがそこに加わることを容易に想像できるアルバムです。

いや、もしくはそれを凌ぐほどの…

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