ALL YOU NEED IS KPOP!

【ソンミ】グラインドハウスの幕間【YOU CAN’T SIT WITH US】

8月6日、ソンミ(SUNMI/선미)が、3rdミニアルバム『1/6』でカムバック、タイトル曲「You can’t sit with us」のMVを公開しました!

ソンミ
(SUNMI / 선미)
イ・ソンミ(이선미)
1992年5月2日(29歳)
166cm/50kg/AB型
東国大学(卒業)
ABYSS COMPANY
Instagram(個人) Instagram(公式) Twitter(個人) Twitter(公式) Facebook  YouTube TikTok VLIVE

【ソンミ】誘惑のソン尾【꼬리(TAIL)】

ソンミのラストリリースは2月23日の6thシングル「꼬리(TAIL)」で、『1/6』は約半年ぶりの新曲で、ミニアルバムとしては2ndミニアルバム『WARNING』以来、約3年ぶりということになります。

元Wonder Girlsのソンミは5月2日に韓国年齢で30歳を迎え、“国民の妹”と呼ばれたグループのマンネも節目となる歳を迎えました。

最近では、話題のMnetのオーディション・サバイバル新番組『GIRLs PLANET 999』にマスター(メンター)として出演するなど、ソロ歌手以外の威厳も備わってきました。

そんなソンミの変革期ともなる3rdミニアルバム『1/6』は「月の重力が6分の1だとしたら、心の苦しみも6分の1なのか?」という好奇心がコンセプトとなった6曲編成のミニアルバムです。

ソンミといえば「Gashina(가시나)」「Heroine (주인공)」などのヒット曲で知られていますが、これらは現事務所ABYSS(旧:MAKEUS)所属以降にリリースされた曲で、ソロデビュー曲はWonder Girls時代、JYP所属時にリリースされた「24 Hours」で、1stミニアルバムとしても「満月 (Full Moon)」という原点の曲があります。

つまりソンミにとって“24時間”や“月”というのはアーティストとしての重要なテーマであり、前作「꼬리(TAIL)」がその終末を表すのであれば、『1/6』はソンミにとっての二期の始まりを意味しています。

変革としては、ソンミのこれまでタイトル曲のほとんどを手掛けてきたJYP時代からの盟友FRANTSがタイトル曲「You can’t sit with us」には携わっていないということです。ただ上記のトラックリストにもあるとおりアルバム収録曲の「1/6」「Call」「Narcissism」「Borderline」では作・編曲を手掛けています。

ただタイトル曲「You can’t sit with us」は“ソンミポップ”と呼ばれるテイストが十分に残っており、かつ145bpmという早いテンポが加わったことで、これまで以上に軽快な印象を抱かせます。

MVは“Y2K”と言われる2000年台コンセプトの「ハイティーン×ゾンビの異色コラボ」などとメディアでは説明されていますが、それは間違っているというか、おそらく本質を捉えていません。

映像作家集団として高い評価を受けるDIGIPEDIが製作した、この「You can’t sit with us」のMVには、はっきりとしたオマージュ素があります。

それはソンミがMVの中で戦いを繰り広げているビデオショップの名前でもある映画『フロム・ダスク・ティル・ドーン(From Dusk Till Dawn)』です。

『フロム・ダスク・ティル・ドーン』は、クエンティン・タランティーノが脚本を執筆し、ロバート・ロドリゲスが監督を務めた1996年(アメリカ)のB級映画です。出演はジョージ・クルーニー、クエンティン・タランティーノ、ハーヴェイ・カイテル、ジュリエット・ルイスなど。続編として3まで制作され、2014年にはテレビドラマシリーズにもなっています。シネフィルと言われるような映画好きに向けられて作られており、一般的な人気はありませんが一部にはカルト的な人気を誇っています。

あらすじ

全米各地で強盗殺人を繰り広げたゲッコー兄弟は、警察の追及を振り切るべく、メキシコ国境を目指して逃亡を続けていた。同じ頃、牧師を辞めて放浪の旅をしていたフラーとその一家は、たまたま立ち寄ったモーテルでゲッコー兄弟に出会い、脅されて逃亡に加担する事になる。フラー一家を隠れ蓑に利用してメキシコ国境を通過した一行は、ゲッコー兄弟が現地組織の代理人と落ち合う予定のトップレスバークラブ「ティッティー・ツイスター」(営業は、日没から夜明けまで”フロム・ダスク・ティル・ドーン”)で一夜を過ごすことになる。しかし、そこは吸血鬼の巣食う巣窟で、日暮れと共に本性を現した吸血鬼達と大立回りを演じる事になる。
双方に犠牲を出しつつ店に巣食っていた邪悪な死者らを蹴散らし、所定の時間に現れた代理人によって「ティッティー・ツイスター」は爆炎に包まれた。生き残ったセスは落とし前として札束をケイトに渡し殺戮現場を後にする。

___Wikipediaより

映画では「ティッティー・ツイスター」というトップレスバーが舞台となっていますが、「You can’t sit with us」でビデオショップとなっているのは、クエンティン・タランティーノが監督としてデビューする前にマンハッタン・ビーチのビデオショップ「マンハッタン・ビーチ・ビデオ・アーカイブ」で働いていたという有名な逸話を元にしているものと思われます。

一見すると、愛する恋人に対する怒り、寂しさを盛り込んだ歌詞とは正反対で、DIGIPEDIの遊び心のようにも受け取れますが、肝は『フロム・ダスク・ティル・ドーン』という映画の構造にあります。

『フロム・ダスク・ティル・ドーン』は“グラインドハウス”と呼ばれるエクスプロイテーション映画(もっぱら金銭的利益のために同時代の社会問題や話題を映画の題材に利用したり、ヒットした主流映画の比較的わいせつな面に乗じたりするなど、センセーショナルな側面を持つ映画)やB級映画などを2本立てで上映していたアメリカの映画館の上映方式をモチーフに作られています。

本編では前半がシリアスなクライムサスペンス、後半がヴァンパイアと戦うホラーアクションという全くの別ジャンルの2本立てで構成されています。

ソンミが戦い踊るビデオショップの看板には“48時間”という文字があり「24 Hours」の倍の営業時間が記されています。

これらはつまり、ここ『1/6』から全く違う物語が始まるということ、でもそれがソンミという一本の映画であるということを意味しているものと思われます。

ソンミは「満月 (Full Moon)」で、満月が浮かぶ夜に行われる愛を待っているヴァンパイアを演じました。そして本作では「FORGIVE ME(私を許して)」と懇願する元恋人のヴァンパイアの愛を受け入れ、婚約を果たす大人のヴァンパイアへと成長を遂げたのです。

前述の通り、ソンミはその二作の後、ABYSS(旧:MAKEUS)へと移籍し、「Gashina(가시나)」「Heroine (주인공)」という大ヒット曲を持ってカリスマ的なソロシンガーとなりました。

今はそのグラインドハウスの幕間。次は全く異なるソンミ物語が始まることでしょう。

最新情報をチェックしよう!