あの衝撃の「Sticker」から、はや1ヶ月。10月25日、NCT 127が3つの新曲を追加したThe 3rd Album Repackage『FAVORITE』でカムバック!そのタイトル曲である「Favorite (Vampire)」のMVを公開しました!!
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『FAVORITE』は、9月17日にリリースされた3rdフルアルバム『STICKER』のリパッケージアルバムで、『NCT #127 Regulate』(『NCT #127 Regular-Irregular』リパッケージ)、『NCT #127 Neo Zone : The Final Round』(『NCT #127 Neo Zone』リパッケージ)に続く、3枚目のフルアルバム・リパッケージということになります。
NCT 127は、これまで10作の音源をリリースしていますが、そのうち6枚はフルアルバム+リパッケージということで、デジタルシングルやミニアルバムでのリリースが主なK-POPにおいては、アルバム単位でのリリースが非常に多い、レアケースと言えます。しかも本作を含めた、ここ4作は全てフルアルバム仕様となっています。
フルアルバム単位でのリリースが連続できるのも、彼らが所属するSMエンターテイメントの規模だから実現可能なことではありますが、NCT 127というグループが、それに見合った売り上げや話題性を提供できる存在だということでもあります。
楽曲の消費サイクルが早いK-POPでは、アルバム単位でのリリースが続くと食傷気味になりそうなものですが、3rdフルアルバム『STICKER』では、「Sticker」という素晴らしい名曲とともに、その懸念を打ち破ってくれました。
そんなNCT 127の最新作である『FAVORITE』には、『STICKER』から3つの新曲が追加されています。
Track 1〈Favorite (Vampire)〉 |
タイトル曲である「Favorite (Vampire)」は、NCT 127では珍しく、ストレートな愛の感情を歌った曲で“破局に向かう悲劇的な愛の終わりにおいても、相手だけが自分の全てで、喜びである”というメッセージが込められています。ジャンルとしてはR&Bポップダンス曲と説明されていますが、前作を思わせる「Sticker」笛の音色と、サビの「사랑해 또 사랑해(愛して、また愛してる)」から「폭풍처럼(嵐のように)You’re my Favorite〜」まで流れるようなうねりがあり、近年のNCT 127らしさが詰まった曲と言えるでしょう。
副題の“ヴァンパイア”はMVのコンセプトであり、そのMVではNCT 127のメンバーが夢のなかでヴァンパイアとなり、蝶という媒介により同じ夢を観ている様子が描かれています。プロデューサーのイ・スマンがこれを気に入り、コンセプトが明らかになるほうが良いとして、副題に追加されたそうで「不滅の愛」なども副題候補として上がっていたそうです。
NCT 127 엔시티 127 ‘Favorite (Vampire)’ Dance Practice |
また、MVでは収録曲と異なりダンスブレイク(2:28~)が挿入されており、10月28日に公開されたダンス・プラクティスではオープニングにパフォーマンスが加えられており、現在すでに3つのバリエーションを楽しむことができます。
Track 3〈Love On The Floor〉 |
「Love On The Floor」は、エネルギッシュなビートと強烈なベースラインが際立つR&Bダンス曲で、歌詞にはダンスを通して愛する人に向けたときめきをロマンチックに表現し、クレジットにはなぜか記載されていませんが、テヨンとマークがラップメイキングに参加しているそうです。
Track 6〈Pilot〉 |
「Pilot」は、NCT 127のボーカルと感覚的なビートが調和した曲で、愛する人のパイロットになって共に過ごす瞬間を、旅行するような幸せとしてプレゼントするという歌詞のミディアムR&Bポップで2つのタイトル曲の不穏な笛とは異なり、爽やかな口笛の音が使用されています。
前作『STICKER』では、米ビルボードのメインチャート「ビルボード200」に4週連続でチャートインするなど、セールスでもダブルミリオンセラーを達成したことで、今回の『FAVORITE』も、前作同様の成功を納められるかと注目を集めているようです。
ただ、私個人としてはNCT 127は、もう売れるかどうかを着目すべき存在ではないと思います。もちろん「ビルボード200」での1位や、その先に見据えるグラミー賞などBTSの影をどこまで追うことができるのか、という先を見る観点はあって然るべきだとは思います。やっていることはデビュー当初から大きく変化を遂げているわけではないのにも関わらず、それが世間に受け入れられている今、仮に前作を大きく上回らなくとも、大きく下回り“売れない”ということはあり得ないとすら思えます。
先を行くBTSがカムバックするたび、曲の好みは置いといたとしても、その質に感心しないことはありません。スケールの大きさ、クオリティの高さ、ディテールの緻密さから「そんじゃそこらのナムジャとはレベルがちげえや」と思わざるを得ません。それは最近のNCT 127にも感じられることです。
「Sticker」にハードルが上がりすぎていたのかもしれませんが「Favorite (Vampire)」を最初聞いた時「少しパンチが弱いな」と感じました。ただ「Favorite (Vampire)」を何度か聴くうちに「Sticker」に対するマイナーコードのような印象に変わっていきました。「Sticker」のような爆発的な中毒性があるわけではありませんが、神経毒のような徐々に侵食していく「Favorite (Vampire)」はスルメソングとしての魅力があり、リパッケージという形態においては最適なタイトル曲だったように今は思います。
NCT 127は“レベチ”、そう言い切れる今が非常に嬉しいです。