ALL YOU NEED IS KPOP!

【(G)I-DLE】I-DLE is attitude. Not style【TOMBOY】

3月14日(月)、(G)I-DLEが2018年のデビュー以降初となるフルアルバム「I NEVER DIE」をリリースし、タイトル曲「TOMBOY」のMVが公開されました!

(G)I-DLE
(여자)아이들/アイドゥル

ミンニ/ミヨン/ソヨン/ウギ/シュファ
所属事務所
🇰🇷:CUBE Entertainment/🇺🇸:
Republic Records
レーベル
🇰🇷:kakao Entertainment
🇯🇵:Universal Music Japan
🇺🇸:Universal Music Group
ファンダム:NEVERLAND(네버랜드/ネバーランド)
HP(CUBE Ent)InstagramTwitter
facebookYouTubeVLIVE 
HP(JP)Twitter(JP) 
VEVO / Weibo

「I NEVER DIE」は4thミニアルバム「 I burn」(タイトル曲「화(火花)」)からキャリア最長となる1年2ヶ月ぶりにリリースされたアルバムというだけでなく、学生時代のいじめ疑惑が発端となって昨年8月にスジンがグループを脱退し正式に5人体制となってから初のカムバックでもあります。

【(G)I-DLE】研ぎ澄まされた火花の呼吸【HWAA】

いじめや校内暴力等の問題に関しては特に2020年以降、頻繁に取り沙汰されるようになりましたが、その中には事実を認め謝罪した上で活動を自粛し、後にグループへと復帰したメンバーもいれば、虚偽の流布で被害を被ったメンバーもいるなど、そのケースは様々です。
ただスジンの件に関しては決着がついておらず、あくまでも疑惑のまま脱退に至っており、今年の3月にはCUBEとの専属契約も解除されています。
また、昨年から今年にかけてmbcで放送されたサバイバルオーディション番組「방과후 설렘(放課後のときめき)」でメンター(番組内では“担任”)を務めたソヨンがPoptimeと共同で作曲したファイナル曲「SUN」に盗作疑惑が浮上し、ソヨンは指摘を認めてCUBEの公式ファンページ・U CUBEに謝罪文を掲載、CUBE側も公式コメントを発表するという事もありました。

盗作というものはあらゆるコンテンツに存在し、ネット上でもたびたび目にするトレパクという言い逃れの出来ない真っ黒案件もありますが、自らのイマジネーションとアイディアを具現化したはずだった曲が、実はどこかで耳にしていた曲のメロディに似ていたというパターンはあると思います。
何より一番の問題だと思うのは事前のチェックだけでなく、被害者側との意見まで食い違っているCUBE側の対応であり、真実がどうであれ収拾が付きそうもないから足切りしたと思われても仕方のないスジンの件と合わせ、アーティストを守る立場である事務所としての誠意が足りず、その管理能力を疑わざるをえません。

更にはカムバ決定後の2月18日にはミヨンが新型コロナウイルスに感染したりと心配事が続きましたが、幸い重症化には至らず、1週間後には回復してMカのMCにも無事復帰しています。

デビュー以降、順調にキャリアを築いてきた彼女たちが最も大きな試練と対峙する事になった1年だった訳ですが、今回のカムバはそのアルバムタイトル通り「I NEVER DIE=私は決して死なない」という事を存分に証明した仕上がりとなっており、アルバム制作ではソヨンを筆頭にTRACK4「ALREADY」&TRACK6「ESCAPE」の作詞・作曲にミンニ、TRACK5「POLAROID」&TRACK7「LIAR」の作詞・作曲にウギが(「POLAROID」では編曲にもクレジット)参加しています。

 

「世の中のすべての偏見に対する彼女たちの考えをそのまま表現した」という「I NEVER DIE」は、特にタイトル曲「TOMBOY」で強烈に表現されています。
そのタイトルは「TOMBOY=おてんば娘」を意味し、歌詞には配信音源・MV共に自主規制音で消されているものの「Fワード」(CDオンリーで収録されているTRACK9「TOMBOY」では聴く事が出来ます)を用い、「Do you want a blond barbie doll? It’s not here, I’m not a doll(ブロンドのバービー人形が良いって?ここにはいない。私は人形じゃないから)」といった女性アイドルとして求められるものにNoを突きつけ、MVでは依然として存在する男性優位社会のメタファーとして描かれる男性の人形を手玉に取ります。

ただしこれは男女平等や女性の権利云々というよりも、今のこの世界で彼女たち自身がどうあろうとしているかの意思表明だと思われます。歌詞には「It’s neither man nor woman(男でも女でもない)」というフレーズがあり、ティーザー写真でも「(G)I-DLE」の括弧内にあった“G”が消え「( )I-DLE」となっているからです。

元々グループ名は「아이들(I-DLE)」に決まっていながら、CUBE側が突然「 (G)」及び「 (여자)」を付け加えたと言われています。その事に関して兼ねてからメンバーは女性を表す「(G)」を抜きたいと考えていたようで、MVでは幾度となく「I-DLE」の表記が登場し、歌詞では「It’s neither man nor woman(男でも女でもない)」の後に「Just me I-DLE(私だけがI-DLE)」と続きます。

個人的に最も強くその意思を感じたのが「This is my attitude(これが私の姿勢)」というフレーズです。

1970年代後半に誕生し、一世を風靡したパンクロックにおいて、3大パンクバンドの1つに挙げられるThe Clashが1979年に発表したアルバムで現在ではパンク史に残る名盤と語り継がれている「London Calling」という作品があります。

パンクというとシンプルな3コードで展開され、体制批判を伴う攻撃的な歌詞と荒々しい音楽をイメージする方が多いかと思いますが、この「London Calling」はロカビリーやレゲエ、ダブといった様々なジャンルで構成されており、当初は「The Clashはもはやパンクではない」と批判を浴びています。
しかしその事に関してフロントマンのジョー・ストラマーはこんな言葉を残しました。

Punk is attitude.Not style
パンクはスタイルじゃない、姿勢だ

ソヨンはティーザー写真でそのThe ClashのTシャツを着用していますが、これは果たして偶然でしょうか。

また、1980年代に入るとパンク・ロックシーンが商業主義的になっていった事や流行の変化、更に近年ではEDMやヒップホップが欧米でメインストリームとなった事なども含めてしばしば「Punk is deead」「Rock is dead」といった言葉が使われます。
しかしそれはあくまでも消費者側がどう捉えたのかという事に過ぎず、アーティスト達の根幹にあるイズムは普遍的なものだと思っています。

アイドルというコンテンツも流行り廃りの激しい世界ですが、そんな中で彼女たちは「I NEVER DIE」というタイトルのアルバムをリリースし、「It’s neither man nor woman Just me I-DLE」「This is my attitude」と宣言したのです。

彼女たちがオンリーワンと言われる所以は、ソヨンのヴィジョンとそれを体現出来るメンバーがいること、そして誰にも迎合する事なくその姿勢を貫き通せる強さにあると考えています。

諸々の話題性があったとはいえ、「I NEVER DIE」の初動販売数はリリース3日目にして早くもキャリアハイだった3rdミニアルバム「I trust」(タイトル曲「Oh my god」)の記録を突破し、最終的には17万7千枚近くを売り上げました。
「TOMBOY」も各主要チャートで1位を獲得、現時点(3月21日20時30分)でも「ジェイ・パーク/GANADARA Feat. IU」に迫る好成績を維持し、MVは公開から16時間で1,000万再生、1週間で4000万再生を突破するなど衰えぬ人気と勢いを物語っています。

私は「 I burn」によってアイドゥル第二章が始まったと捉えていましたが、真の第二章はここからだと考えて良いかもしれません。

そして現時点で最高傑作と言っても大袈裟ではない「I NEVER DIE」も、アイドゥルというグループにとっては一つの通過点でしかない事を、きっと今後も証明してくれるでしょう。

最新情報をチェックしよう!