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【BIGBANG】天地創造のBIGBANGに「光あれ」【봄여름가을겨울 (Still Life)】

2022年4月5日、BIGBANGがデジタルシングル『봄여름가을겨울 (Still Life)』でカムバックしました。

BIGBANG
빅뱅 | ビッグバン
テヤン(SOL) · G-DRAGON
デソン(D-LITE) · T.O.P
※()内は日本での活動名
YG ENTERTAINMENT
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言わずと知れたK-POPのキングである、BIGBANGがついに表舞台に帰ってきました。

BIGBANGが最後にリリースしたのは、2018年3月13日にリリースされたデジタルシングル『꽃 길 (Flower Road)』で、元メンバーのスンリ(V.I)を含む5人体制でリリースした最後の曲ということになります。

そこから4年という長い月日が経ったこと、4人の新生BIGBANGとなりながらも戻ってきたこと、普通のグループであれば考えられない経緯ですが、そこには単純ないくつかな理由と、憶測の域をでない複雑な理由が渦巻いています。

単純な理由の一つが“兵役”です。昨今では、世界的人気グループとなったBTSが多大な国益をもたらした存在として免除が議論(スポーツや芸術分野では「優秀な成績」で免除されてきた前例があるため)されていますが、BIGBANGのメンバーは時代背景もありましたが、兵役につく身を選択しました。

最初に入隊を決めたのは最年長(1987年11月4日生)のT.O.Pで(兵役には満28歳(当時は満30歳)までという年齢制限があるため、基本的に年長者から入隊していく傾向にある)2017年の2月9日に入隊しました。ただ服務中である同年の6月に大麻吸引の容疑で起訴されてしまいます。T.O.P側は「軍入隊を控え、激しいストレスを受けて心理的に非常に不安定な状況で、お酒をたくさん飲み、衝動的に犯行に及んだ」と語り、その後は社会服務要員(現役兵の代替として公的機関で勤務する制度)として兵役に従事することになります。

2017年は6月にG-DRAGON(以下GD)のワールドツアー、7月にテヤンのワールドツアー、2018年1月にはデソンのソロツアーが組まれており、3人はそれぞれ2018年の2月27日にGD、3月12日にテヤン、3月13日にデソンが入隊しました。

T.O.Pの入隊中という国務につきながらの犯罪行為は、BIGBANGというグループのイメージを大きく下げるものでしたが、他のメンバーも兵役に就くことを考えれば、ほとぼりを冷ますための冷却期間として捉えられるものでした。

ただ、唯一残されていたマンネのスンリが、2018年の年末から発覚し、2019年の初頭に韓国芸能界を大きく揺るがした“バーニング・サン事件”に大きく関与しており、同年の3月にはグループの脱退という事態に陥ってしまいます。

事件のあらましについては多くの人が知るところでしょうから詳細はここでは触れませんが、T.O.Pの入隊中の大麻使用、そしてスンリの社会問題にもなった事件による脱退は、当初予定されていた兵役による空白期間というものを大きく捻じ曲げるものであったことは間違いありません。

メンバーそれぞれがソロとしても十分な活動ができていたことを考えれば、泥舟化してしまったBIGBANGが“解散”という道に進んだとしても何ら不思議ではありませんが、その後もいつ“復活”するのかという目線でいられたのもBIGBANGというグループの偉大さを物語るものでしょう。

「꽃 길 (Flower Road)」歌詞
꽃 길을 깔아 준비를 하죠
花道を敷いて準備をするよ그 자리 그곳에서 날 기다려요
その場所 そこで僕を待っていてください

BIGBANGが最後にリリースした「꽃 길 (Flower Road)」は、端的に言ってしまえば、V.I.P(ファン)に対して、これまでの感謝と別れを歌ったものでした。ただ、最後には再会を誓う言葉があり、それはこれから訪れるであろう長い空白期間への手向けとなるはずでした。

しかしながら、その道程は予定通りとはいかず、自分自身もメンバーも、BIGBANGの看板をも大きく傷付けることになってしまったスンリは脱退という道を選択せざるを得ませんでした。そして同じく傷つき、傷付けたであろう、この人にも転機が訪れました。

『봄여름가을겨울 (Still Life)』のカムバック決定とともに、所属事務所YGとT.O.Pの契約解除が発表されたのです。

同様の苦しみを味わったであろう二人は、選ばざるをえなかった身と、選択したという違いはあれど、同じ道を進むことになりました。奇しくも、二人は(スンリ=イ・スンヒョン/T.O.P=チェ・スンヒョン)同じ本名を持つもの同士でした。

上記の公式の声明では「彼は条件がそろえばいつでもBIGBANGの活動に参加する」とありますが、3月にリリースされた香港の雑誌「Prestige Hong Kong」のインタビューでは、BIGBANGのカムバックに対して「これが僕の最後だと言いたくない。しかし正直に言って僕がT.O.Pとして戻るまで、長い時間がかかるかもしれない。ここ5年間、僕たちの音楽の好みと活動が変わってきたし、今はBIGBANGの音楽と僕の音楽はかなり違う」と語っており、当面BIGBANGのT.O.Pとして活動する気がないということも示唆しました。

つまり『봄여름가을겨울 (Still Life)』は、色々あったBIGBANGの4年ぶりの帰還であるとともに、T.O.Pの離脱最後のカムバックであり、今後のBIGBANGがどうなるのかということを占うものだということです。

そしてBIGBANGのカムバックを心待ちにしていた世界中のV.I.Pは『봄여름가을겨울 (Still Life)』の中に、その“答え”を求めたのです。

봄여름가을겨울 (Still Life)
作詞:G-DRAGON, T.O.P, KUSH
作曲:KUSH, VVN, Vince, G-DRAGON, T.O.P
編曲:KUSH, 서원진, 24
T.O.P テヤン G-DRAGON デソン
이듬해 질 녘 꽃 피는 봄 한여름 밤의 꿈
가을 타 겨울 내릴 눈 1년 네 번 또다시 봄


정들었던 내 젊은 날 이제는 안녕
아름답던 우리의 봄 여름 가을 겨울


“Four season with no reason.”
비 갠 뒤에 비애(悲哀) 대신 a happy end
비스듬히 씩 비웃듯 칠색 무늬의 무지개
철없이 철 지나 철들지 못해 (still)
철부지에 철 그른지 오래 Marchin’ 비발디
차이코프스키 오늘의 사계를 맞이해
마침내 마치 넷이 못내


Boy 저 하늘만 바라보고서
사계절 잘 지내고 있어 Good-bye
떠난 사람 또 나타난 사람
머리 위 저세상 난 떠나 영감의 amazon
지난 밤의 트라우마 다 묻고
목숨 바쳐 달려올 새 출발 하는 왕복선
변할래 전보다는 더욱더
좋은 사람 더욱더 더 나은 사람 더욱더
아침 이슬을 맞고 내 안에 분노 과거에 묻고
For Life


울었던 웃었던 소년과 소녀가 그리워 나
찬란했던 사랑했던 그 시절만 자꾸 기억나


계절은 날이 갈수록 속절없이 흘러
붉게 물들이고 파랗게 멍들어 가슴을 훑고


언젠가 다시 올 그날 그때를 위하여 (그대를 위하여)
아름다울 우리의 봄 여름 가을 겨울


La la la la la la la la la la la
La la la la la la la la la la la
La la la la la la la la la la la
La la la la la la la la la la la

이듬해 질 녘 꽃 피는 봄 한여름 밤의 꿈
가을 타 겨울 내린 눈 봄 여름 가을 겨울
翌年の暮れ 花咲く春 真夏の夜の夢
秋を経て冬に降る雪 1年に四度 また春

懐かしい僕の若き日 もうさようなら
美しかった僕らの春夏秋冬

理由なく四季は訪れる

雨上がりの悲哀の代わりに a happy end
ニヒルに笑う 7色の虹
分別なく大人にはなれない (still)
世間知らずのまま過ごし Marchin’ ビバルディ
チャイコフスキー 四季を迎えて
ついに四(人/季) いつまでも

Boy あの空だけを見つめながら

四季を元気に過ごしているよ Good-bye
去った人 また現れた人
頭の上のあの世へ 旅に出る インスピレーションのamazon

過ぎた夜のトラウマを全部埋めて
命がけで駆けつける予定の 出発する往復船
変わるよ 前よりもっと
いい人に もっと もっとマシな人に もっと
朝露に濡れて 僕の中の怒りを過去に沈めて
For Life

泣いていた 笑っていた 少年と少女が恋しくなる

輝いてた 愛していた あの時を何度も思い出す

季節は日が経てば経つほど 切なく流れ
赤く染まり 青いアザになる 胸を撫でる

いつかまた来るあの日 あの時のために(君のために)
美しかった僕らの春夏秋冬

La la la la la la la la la la la
La la la la la la la la la la la
La la la la la la la la la la la
La la la la la la la la la la la

翌年の暮れ 花咲く春 真夏の夜の夢
秋冬に降る雪 春夏秋冬

ここからは、多分の憶測を含むことは前提ではありますが、歌詞の意味を解説します。上記の歌詞は自分の直訳も含め、韓国語ネイティブやさまざまな意訳などを含めて、総合的に真意に近いであろうと推測したものを掲載しています。

原題の「봄여름가을겨울」は歌詞にもあるとおり“春夏秋冬”のことで、英題の「Still life」は“静物画”またはそのモチーフの“静物(草木や果物)”を意味します。

彼らにとっての「Still life」とは、BIGBANGとして活動していた4年以上前の記憶で、冒頭のテヤン、デソン、GDのパートでは、その止まったままの輝かしい日々を憂い、懐かしみながらも、長い年月、幾つもの四季を越えてようやく戻ってこれたということを歌っています。

そこから続くT.O.Pは一人だけ月におり、他の3人とは違う境遇にいることがわかります。

떠난 사람 또 나타난 사람(去った人 また現れた人)
머리 위 저세상 난 떠나 영감의 amazon(頭の上のあの世へ 旅に出る インスピレーションのamazon)

上段はスンリと自分自身の現状を表しており、戻ってきた人間としての覚悟が語られます。

T.O.Pは上記の「Prestige Hong Kong」で、K-POPのシステムの現状について「練習生の少年、少女たちは非常に過酷なシステムにおかれている。彼らはロボットのように何をすべきか指示されて訓練を受ける。彼らは人気を得ることはできるけど、彼らの心の中は孤立しているし、寂しさを感じている」、また「僕はロボットの製作者になりたくない。本物の芸術家を創って、本物の芸術家を助けたい。これからBIGBANGとは全く違うグループを作りたい」と答えています。

この節の最後amazonは、南米の熱帯雨林地帯であるアマゾンと世界最大のネット通販amazonのダブルミーニングであり、薄利多売で次々と生み出されるアイドル産業への皮肉と、自分自身のアーティストとしてのインスピレーションを取り戻すため、BIGBANGという立場を去ることが示唆されています。

지난 밤의 트라우마 다 묻고(過ぎた夜のトラウマを全部埋めて)
목숨 바쳐 달려올 새 출발 하는 왕복선(命がけで駆けつける予定の 出発する往復船)
변할래 전보다는 더욱더(変わるよ 前よりもっと)
좋은 사람 더욱더 더 나은 사람 더욱더(いい人に もっと もっとマシな人に もっと)

“過ぎた夜のトラウマ”は当然大麻事件を指しており、同インタビューでも当時を「僕の人生最悪の瞬間だ」と告白しており「このようなことを公に言うのは初めてだけど、5年前に極端な選択を試みた。僕が周りの人々や家族、ファンたちにどれだけ傷と苦しい記憶を残したか、後になって気付いた」と続けています。

T.O.Pは『봄여름가을겨울 (Still Life)』リリース後、答え合わせのようにYGを離れる挨拶文を自身のInstagramに掲載しました。

そこにはYGに対する長年の感謝、そして「今この瞬間、僕は人生においてまた新たなターニングポイントを迎えていると思う」とし「遠くない未来、インスピレーションを与える人として、帰ってこれる日を楽しみにしている」と再会の約束が綴られていました。

아침 이슬을 맞고 내 안에 분노 과거에 묻고(朝露に濡れて 僕の中の怒りを過去に沈めて)
For Life

そして最後には相棒GDの歌詞に登場した(still)の対になる言葉Lifeで締めくくられました。

T.O.Pが「봄여름가을겨울 (Still Life)」の歌詞で語ったこと、そこにはラッパーらしく若干の皮肉は含まれているものの、おおよそ公に語ったことと同じ内容で、しばらくBIGBANGを離れるものの、いずれ戻ってくることが書かれていました。

その後に来る、テヤン、デソン、GDの2度目のリレーでは、歌詞がより具体的になっており、戻ってくるT.O.Pとの再会を誓う内容となっています。

붉게 물들이고 파랗게 멍들어(赤く染まり 青いアザになる)

テヤンの“붉게 물들이고”は2008年にリリースされた2ndフルアルバム『Remenber』のタイトル曲「붉은 노을(赤い夕焼け)」、“파랗게 멍들어”は2012年にリリースされた5thミニアルバム『ALIVE』の収録曲「BLUE」(本アルバムは全てがタイトル曲扱い)を指していると言われています。

La la la la la la la la la la la
La la la la la la la la la la la
La la la la la la la la la la la
La la la la la la la la la la la

そして本曲、唯一のユニゾン箇所である「La la la…」は、BIGBANGのデビュー年にリリースされたシングル『BIGBANG Is VIP』のタイトル曲「LA-LA-LA」と言われています。

BIGBANGは「BIGBANG The Beginning」というサバイバル番組出身で、2006年8月にシングル『BIGBANG』でデビューしました。ただこちらはその番組の集大成的な意味合いが強く、正式デビューとしてはその直後9月にリリースされたシングル『BIGBANG Is VIP』の方が意味合いとしては強く、実際音楽番組へのデビューステージは同シングルのタイトル曲「LA-LA-LA」で飾っています。

이듬해 질 녘 꽃 피는 봄 한여름 밤의 꿈(翌年の暮れ 花咲く春 真夏の夜の夢)
가을 타 겨울 내린 눈 봄 여름 가을 겨울(秋冬に降る雪 春夏秋冬)

BIGBANGの想い出で染められた後、最後は歌の始まりであるテヤンの元へ戻ります。

これはタイトルの通り、季節の流れ、時間の経過を表していますが、再び彼らが巡り合う運命であることを指し示しているように私には思えます。

最後にMVのサムネイルにもなっており、テヤンの乗る船の後ろにある石碑にも刻まれている詩についてですが、こちらは旧約聖書の​詩篇:30/11節で「Thou hast turned for me my mourning into dancing: thou hast put off my sackcloth, and girded me with gladness(あなたはわたしのために、嘆きを踊りにかえ、荒布を解き、喜びをわたしの帯とされました。)」とあります。

これはBIGBANGが、悲しみを乗り越え再び戻ってくるための未来への訓示であり、テヤンの乗る船が“ノアの方舟”であることを物語っています。

“ノアの方舟”は、主(神)が悪意で荒れ果てた地上に嫌気がさし、洪水で一掃しようとした際に正しい行いをしていたノアを救うために建設を命じた大型の船で、同じく旧約聖書の創世記に登場します。

大洪水ののち、主はノアとその息子たちを祝福し、全ての生物を絶滅させてしまうような大洪水は、二度と決して起こさない事を契約するのですが、その契約の証として、空に虹をかけます。GDの歌詞に「무지개(虹)」という言葉が出てくるのも、T.O.Pと再会の契約を結んでいることを匂わせているのではないでしょうか。

「봄여름가을겨울 (Still Life)」は一見すると別れの歌のようにも捉えられますが、深く考察するほどにBIGBANGメンバーの絆、そしてそれぞれが抱くBIGBANGへの想いの強さが伝わってきます。歌詞が全てを語るわけではありませんが、T.O.Pがしばらく離れ、いずれ戻ってくるつもりというのも素直な気持ちであり、3人ともそれを願っているように私には感じられました。

「봄여름가을겨울 (Still Life)」は、BIGBANGという偉大な存在への賛歌であり、再び集うための約束の地になることを私は信じています。

とは言え、T.O.PがYGを離れ、インスピレーションの旅に出ることは確かで、本人は早くも趣味の一つであるワイン事業を開始しようとしています。

フランスワインメーカー「Thunevin(テュヌヴァン)」、日本の彫刻家・名和晃平とともに「T’SPOT」というワイン事業を開始するらしく、そのロゴは「봄여름가을겨울 (Still Life)」のMVにも堂々と登場しています。晴れの舞台で私欲全開なのは少しどうかなと個人的には思いますが、カムバックの条件にワイン事業の宣伝が含まれてたのかもしれませんね。

4年の空白がありつつもトレンドであり続け、ようやく戻ってきたと思いきや、またしばらくはBIGBANGロスが続きそうという事実には、少し辟易としてしまうところではありますが、先日BIGBANGのYouTube公式チャンネルが素晴らしい動画を公開してくれました。

「[Playlist] 에라 모르겠다 오늘은 빅뱅이다 | The Ultimate BIGBANG Playlist」 は、BIGBANGのこれまでのヒット曲が詰まったプレイリストで、BIGBANGというグループの偉大さを再実感できるものとなっています。動画一つで、その切なさや寂しさが埋められるわけではありませんが「こんなすごいグループがこのまま終わるわけはない」と、このプレイリストを聴くたびに思います。そして僅かながらでもBIGBANGがいない日常の“救い”になってくれることを願います。

旧約聖書 創世記 第1章
はじめに神は天と地とを創造された。
地は形なく、むなしく、やみが淵のおもてにあり、神の霊が水のおもてをおおっていた。
神は「光あれ」と言われた。すると光があった。

天地創造のBIGBANGに「光あれ」

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