2023年11月27日、YGエンターテインメントからBABYMONSTERがデジタルシングル「BATTER UP」でデビューしました!
BABYMONSTER(ベイビーモンスター/베이비몬스터)は、YGエンターテインメントからBLACKPINK以来、7年ぶりにデビューしたガールズグループです。ちなみにBABYMONSTERというグループ名は、BLACKPINKのグループ名の候補の一つだったそうです。略称はもちろんベビモン。メンバーは韓国人3人、日本人2人、タイ人2人で構成された7人組です。
ただ、デビュー直前の11月15日にアヒョンが健康上の理由により休養することが発表されたため、デビューは6人体制ということになりました。YGとの契約や脱退という言及はないことから、7人組グループという体制自体に変化はないものと見られます。
YGから新たなグループが誕生すると告知されたのは、遡ること1年前の2022年12月30日で、YGが7年ぶりにガールズグループをローンチすると公表され、年が明けた元旦に、YGのYouTubeチャンネルに『YG NEXT MOVEMENT』という動画が公開されました。
動画の内容はYGの名だたるアーティストたちが後輩である練習生の素質・才能を賞賛する内容だったのですが、その中に統括プロデューサーとしてヤン・ヒョンソク(通称:ヤンサ)が堂々と出演していました。
ヤン・ヒョンソクはYGの創始者であり事務所の顔役兼代表として同社を長らく牽引していましたが、2019年に起こった韓国芸能界の最大スキャンダルとも言えるバーニング・サン事件、またはそこから派生した様々な容疑に関与したとして、その職を退き、表舞台からも姿を消していました。
2022年12月22日、さまざまな容疑の真偽もよくわからないまま、その一つであるiKONの元メンバーB.Iの麻薬購入を隠匿するための脅迫罪が証拠不十分で無罪判決(第1審)となります。それを受けてヤンサは筆頭株主である権限をフル活用し、2023年1月1日に同職へと返り咲きました。
復帰した日に動画に出演している時点でおかしさ満点なのですが、ヤンサは11月8日の第2審で懲役6ヶ月、執行猶予1年の判決が下され、再び有罪の身となります。ただ、その後の11月27日にはBABYMONSTERがデビューし、ヤンサも現在に至るまで辞職する気配を見せておらず、この件に関しては、もう身を引く気はないように思えます。YGが新たなガールズグループをデビューさせるという噂自体は2020年頃からあったと記憶しているので、あまりにも長すぎる裁判沙汰に痺れを切らしたという感じでしょうか。ちなみに11月15日に第3審に向けて控訴したため、脅迫罪の処遇に関しては未だ継続中ということになります。
めちゃくちゃ曰く付きではありますが、つまりはBABYMONSTERのデビュープログラムはヤンサの稀にあるクリーン“風”な時期に、ねじ込まれる形でスタートしました。
デビュープログラムは『BABYMONSTER「Last Evaluation」』と題され、開設済みだった公式YouTubeチャンネルにて、3月から約2ヶ月をかけて全8話が順次公開されていきました。ちなみにデビュープログラムがはじまるまでにメンバーのライブやダンスパフォーマンス、個々の紹介などの動画を公開しており、2月9日の時点で登録者100万人を突破しており、デビュープログラムの終了後の5月6日にはK-POPのガールズグループ最速で200万人を突破し、現在(2023年12月31日)では400万人を突破しています。
ヤンサくんはこのプログラムでも得意技の嘘を重ねており、7人を紹介しといて「メンバー数は絶対に7人ではない」「企画の初期段階からメンバーは5人と考えていた」と2人を落とすことを明言していましたが、結局は7人全員でのデビューをファンの98~99%が望んだとして、土壇場でデビューメンバーは脱落なしの7名ということになりました。
YGから7年ぶりにローンチされる7人組で、用意されていたであろうBABYMONS7ERのロゴ、7人組でのデビューはあらかじめ決まっていたストーリーだと思うほうが、むしろ素直な感想でしょう。
さらにヤンサくんはメンバー決定時にデビューの時期を「秋は越えない」と豪語しており、9月のデビューを予定していましたが、ご覧の通り11月末まで伸びちゃいました。いちおう理由(言い訳)は「最高の結果物として恩返しするために、タイトル曲の選定に慎重を期し、その過程により当初予定していた9月よりデビューが多少遅れてしまった点、理解してほしい」だそうです。まぁ予定通りリリースしないのはYGの悪しき伝統かつ様式美でもあるので、本気でがっかりした人は1~2%ぐらいでしょうな。
時は少し巻き戻り、デビュープログラムが終了した2ヶ月後、5月14日にプレデビュー曲である「DREAM」を公開します。
BABYMONSTERはこの曲でいきなりカマしちゃいます。ビルボードがX(Twitter)で注目を集めている歌、音楽、テーマおよびトレンドを反映してランキングする「ホット・トレンディング・ソング(Hot Trending Songs)」でデビュー前のグループとしては異例の1位を記録。MVも公開から15日で4000万再生を突破、現在は6000万回近くに迫っています。
デビュープログラムを追っていなかった人にも轟くほどのインパクトを残し、あとはデビューして世界中にブチかますだけというところで、冒頭のアヒョン離脱という流れになってしまいます。
アヒョンはダンスアカデミー出身で、JYPエンターテイメントにも合格していた逸材です。ダンスはもちろんのことメインポジションを勘違いされるほどのラップスキルを持ち合わせていながら、驚くべきはその圧倒的な歌唱力で、EP.7のソロステージミッションではチャーリー・プース(Charlie Puth)の「Dangerously」のカバーを披露したのですが、その動画を見た本人から「I loved it(気に入った)」と直接コメントをもらうほどバズってしまいます。当然、BABYMONSTERのチャンネル内でソロとしては上記の動画が一番視聴されており、3500万回以上再生されています。デビュー前のファンダムが一番大きかったのも当然といったところでしょうか。
昨今はK-POP全体もさることながら、練習生のレベルも向上しており、オールラウンダーと呼ばれるタイプも少なくありません。ただアヒョンの場合は何でも器用にこなします程度ではなく、パラメーターが最高値で綺麗な六角形を描く、ネプチューンマンもびっくりのパーフェクト超人なのです。
アヒョンはYGの練習生及び「Last Evaluation」のレベルの高さ、BABYMONSTERというグループの質を高みに上らせる、このプロジェクトの象徴で肝とも呼べる存在でした。
それが不在のデビュー曲は待望と言うよりは期待値を下回った、お手並み拝見という程度のワクワク感に下方修正されたと言えるでしょう。
そして何気なく訪れた11月27日、デビュー曲「BATTER UP」のMVは公開されました。
2:30~から始まる大サビがすべてを吹き飛ばしたのです。
超ダサカッコイイ!!!!!!!
なんだ…この懐かしい感覚は!?
細胞に湧き立っている…
でしゃばりすぎてやらかすボス
決して守られない約束
完成度の低い茶番
つきまとうイリーガルな匂い
SNSでの爆発力
デビュー前に離脱しちゃう主要メンバー
ぬぐいきれないダサさ
そして
全てを吹き飛ばす
圧倒的なカリスマ
これは
知ってる味だ…
BIGBANG
2NE1
WINNER
iKON
BLACKPINK
TREASURE
一緒だ…
私たちを苦しめ
虜にしてきた
あのYGだ…
YGが帰ってきたんだ(涙)!
TEDDYが関与してないことだけが信じられないけど。
KPOP WATCHMENとしての今年の活動は、このブログの記事が最後になります。YouTubeの方も含めて応援していただきありがとうございました。来年は動画も配信もブログも今年以上に供給を増やしてい頑張っていくつもりです。自分たちも含め皆さんの一年がハッピーになることを願ってます!それでは良いお年を!